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ホットリンクが米企業を24億円で買収、世界ソーシャルデータ流通のキープレイヤーへ【@maskin】


[読了時間: 2分]

 膨大なソーシャルメディアデータの分析および提供を手がけるホットリンクは2014年11月9日、ソーシャルメディアデータ流通サービス「SocialGist」を運営する「Effyis」社(米国ミシガン州)を買収すると発表した。ホットリンクは2200万米ドル(24億6400万円)で発行済株式数の100%を取得して合併する(効力発生日は2015年1月5日を予定)。

 「Effyis」は、「新浪微博(Sina Weibo)」のデータの商用利用可能なフルアクセス権の販売ライセンス(中国国内への販売を除く)を世界で初めて付与された企業で、ホットリンクとは2014年6月30日にアジア・パシフィックでの販売についてに提携を発表していた(関連記事:ホットリンクが米socialgistと提携、アジア最大のソーシャル&ビッグデータプラットフォームへ一歩 【@maskin】)。

 ホットリンクは2011年頃から海外展開を加速。2012年11月に、Twitterのデータを流通するビッグ3のうち「Gnip」と日本国内での販売で提携。後にTwitterに買収されるものの良好な関係を構築し続けてきた(関連記事:2013年10月4日ホットリンクが米国Gnip社と関係強化、Twitter・Foursquare・WordPressのソーシャルデータを日本独占販売 【@maskin】)。

 その後、当時手薄だった中国ソーシャルメディアデータ市場で、その最大手領域で唯一の「新浪微博(Sina Weibo)」データ流通企業となっているEffyisと「運命的な出会い」により提携。「経営陣に強く共感し、一体となり事業や技術を拡大していきたい」(最高経営責任者 CEO 内山幸樹 氏)と今回の合併につながったという。

「合併後の社名などについては、現時点では考えてない」(内山氏)というが、今後、両者は経営陣のみならず技術者らが日米を行き来する形で交流を深め、Effyisのデータ力とホットリンクがもつ分析・検索の技術力を強みとしたデータ流通プレイヤーとしてグローバル展開を進めてゆきたい考えだ。



【関連URL】
・ホットリンク 米国ベンチャーを24億円で買収 グローバル市場での、ソーシャルメディアデータ提供企業に | 株式会社ホットリンク~ソーシャル・ビッグデータ活用のクラウドサービス
http://www.hottolink.co.jp/pr/press/20141109
・ホットリンクが米socialgistと提携、アジア最大のソーシャル&ビッグデータプラットフォームへ一歩 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/hottolink_collaborate_with_socialgist.html
・ホットリンクが米国Gnip社と関係強化、Twitter・Foursquare・WordPressのソーシャルデータを日本独占販売 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/hottolink_exclusive_agent_of_gnip_.html
・ホットリンクが米Gnipと戦略的提携、全世界・全言語の全ツイートデータを利用可能に 技術提供も 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/51769346.html



蛇足:僕はこう思ったッス
これまでの記事で何度が蛇足しているが、2011年の夏に、CEO内山氏と「グローバルで戦おう」という決意を共にした。
たった3年の間に海外企業と提携し国内市場に上場し、そしてグローバルの顧客を相手とする会社になったことに感銘を受けている。
新興市場にキャッシュが流れる昨今の日本では海外企業の買収も珍らしくなくなってきているが、実は買収したものの日本の閉鎖的なカルチャーに合致せずダメになっていくケースが後をたたない。
このホットリンクの買収で特筆すべき点は「国や企業を越えて互いに共感しあって連携している」ということだ。IT分野における日本初の真のグローバル企業が生まれた瞬間に出あえたことを心からうれしいと思う。

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