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LINEがAIスピーカー参入、先行販売は夏 価格は1万円

LINEは2017年6月15日、計画しているAIスピーカーの詳細を明らかにしました。これは、韓国NAVERと共同で開発しているクラウドAIプラットフォーム「Clova」に対応したデバイスで、声による操作によってさまざまなアプリケーションを使用できるというものです。

この「Clova」に対応した初めてのデバイスとしてAIスピーカー「WAVE」が発表されました。2017年夏に先行販売モデルが1万円で限定販売され、2017年秋に正式版が1万5000円で販売されるとのことです。

LINE株式会社 取締役 CSMO 舛田淳 氏

2017年3月のスペイン・MWCで、クラウドAIプラットフォーム「Clava」を中心に据えたスマートスピーカーとしし計画が明かになっていましたが([詳説 Clova] LINEが狙う「お茶の間」、世界HOME覇権争いにスマートポータルで挑む @maskin)、今回発表の場となった毎年恒例の事業説明会「LINE CONFERENCE 2017」で「AIファースト」と銘打ち、このデバイスがLINEの今後5年間を占う試金石の一つとなることを強調しています。

その理由は「WAVE」のカバー範囲の広さにあります。当初の予想通り、LINE MUSICと連携した音楽スピーカーとしての利用はもちろん、ニュースや天気予報の読み上げ、アラームやToDoなどの機能に加えIoTデバイスとの連携(Home Control)が表明されています。近い将来、テレビやエアコン制御機能が発表されるほか、サードパーティが「WAVE」向けの機能を開発・提供できるようになります。

また、スマートスピーカーのラインアップとして、当初から発表されていた「CHAMP(チャンプ)」とディスプレイを搭載したスマートディスプレイ「FACE」も併せて参考発表されました。

これら家庭内での利用を想定した据え置き型の「Clova」端末は、「GateBox(「Gatebox」誕生秘話、妄想が産んだバーチャル嫁ロボット30万円が5日間で200台も売れる理由)」を含め外部のパートナーらと共に展開してく計画だということです。

今回WAVEのスペックが公開されましたが、音声認識の要ともいえるマイクの数が4つと、アメリカでシェア7割を超えるAmazon Alexa/Echoの最新モデルなどと比較すると見劣りする部分があるものの、大容量バッテリーが搭載されており外出先でも利用できるなど、LINEならではの使用ストーリーが期待できます。気になるのはこの夏、日本でおそらく1万5000円前後での発売が予定されているGoogle HOMEスピーカーとの争いです。

WAVEスペック

サイズ: 86.25 x 139.84 x 201.05mm
質量: 998g
メモリ: RAM 1GB DDR3、ストレージ 8GB eMMC
ワイヤレス: Wi-Fi 2.4GHz 802.11b/g/n、Bluetooth 4.1
バッテリー: 5000mAh /3.8V
スピーカー: 2.5インチ20Wウーファー、1インチ5W Tweeterx2
プロセッサ: Qualcomm APQ8009 (クワッドコア A7 1.3GHz)
オーディオ: Conexant 4-Mic Far Field Voice Input Processor
マイク: MEMS Type x 4
対応OS: Android4.0以上、iOS8.0以上
対応言語: 日本語
カラー: ネイビー
販売予定: 先行版発売 2017年夏1万円(税別)、正式版発売 2017年秋1万5000円(税別)

【関連URL】
・LINE、クラウドAIプラットフォーム「Clova」を発表
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1667
・[詳説 Clova] LINEが狙う「お茶の間」、世界HOME覇権争いにスマートポータルで挑む @maskin
http://techwave.jp/archives/line-clova-25548.html
・TechWaveが追ったLINE
http://techwave.jp/tag/line

蛇足:僕はこう思ったッス
 「スマホファースト」から「AIファースト」への脱却。スマホファーストが「人との縁」をケアするものだとしたら、AIファーストは社会との関係性を身近にするもののように思う。発表会の会場で舛田さんはWAVEとの対話デモがうまくいった時、我が子のようにWAVEくんを愛でていたのが印象的でした。LINEが新たな家族を迎えた瞬間のように思えました。

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