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こんにちは「Ozlo」、AIチャットボットは人やGoogle検索を超えるのですか? 【@maskin】

 FacebookやLINEのチャットボット対応が、さまざまな領域に影響を与えている。いわゆる「Web2.0」時代のWebの機能を切り売りする手法とは異なり、スマートデバイスの普及にフィットしたパーソナライズを前提としたボットへの関心が高まっている状態だ。検索がネットへの入口であるとしたら、チャットボットはネットの海のガイド役となるだろう。

 幸運にもレストランからブティック、イベントまで、自分が行きたい場所へを探し当てる本当のガイド役を果たすサービスはまだ登場していない。Google、グルメアプリ多様な “ガイド” が存在するが、いずれも自分で探すという行為から脱却できていない。とはいえ、Siriにしても対話型人工知能ボットにしてもまだまだ問題がある。つまりチャットボット=パーソナルアシスタントのリーダー企業はまだ存在していないと言うことができる。

 そんな中、米スタートアップがAI(人工知能)を搭載したチャットボット「Ozlo」をリリースしシリコンバレーコミュニティで注目を浴びている。2016年5月10日現在、先着1万名限定の先行ユーザー募集中だ。対応するのはiPhoneのみで、Android版は今後2-3か月でリリースする予定とのこと。

複数サービスを横断、メニューまで

 「Ozlo」は、利用者の行動や嗜好を学習して情報探索を手伝う仲間のようなもの。チャットでで質問すると、Ozloは適宜内容の確認をしながらその答えを探してくれる。

 Ozloは、パートナーとなっているアプリやウェブをから多様な情報を収集し、そこから最適な情報を選択して提示してくれる。例えば以下のように、テキスト情報やマップのみならず、カード型の情報だったり、他のアプリへのディープリンク(アプリ内コンテンツのダイレクトリンク)などだ。店内写真やメニューも表示してくれる。別のサイトやアプリに切り替える必要はない。


「SOMA地区で一番いいハンバーガーショップはどこ?」と質問すると、利用者の嗜好などをふまえ複数候補を天安してくれる。


店内写真なども言えば表示してくれる。レーティングなどは複数のサイトを横断して表示


配達可能であれば、配達サービスへのディープリンクも提示してくれる。


メニューの内容もすぐわかる。

 「Ozlo」はこうした情報検索アシスタント型の機能にとどまらない。例えば過去いったことがあるレストランの名前を忘れたとしても、Ozloはその位置や場所、その内容などを記憶しているため、断片的な情報から堀り出すことができる。使用開始時点で数千の会話実績から2億5000万の情報を覚えているが、AI型のボットであるため、さらにユーザーとの対話の中で多様な情報を学習する。使えば使うほど賢くなり、情報を提示する時間も高速化する仕組みだ。

 どういったプロセスなのか「Ozlo The AI Chatbot Wants To Help You Find Coffee And Food」の記事では、運営側の画面などを使って紹介している。

 現在、飲食店を対象にしているが、近い将来、より多くの情報をカバーする予定とのこと。



【関連URL】
・Introducing Ozlo
https://medium.com/teamozlo/introducing-ozlo-d5cce73d7ba5#.lfkhlslru

蛇足:僕はこう思ったッス
 最近、渋谷のIT業界人を中心に話題になっているのがブライトレーブルの「ペコッター」だ。チャット型のサービスで「こんな店にいきたい」と投稿すると、複数の候補が返ってくる。これはAIではなく人が返答してくれるシステムだ。ただ、ヘビーユーザーに聞く限りとても信頼性が高いという。

AIは、学習してなんぼであるが、「ペコッター」はそれを抜きにして大衆の知識を利用できる。チャットというインターフェイスを介してサービスやアプリを横断的に検索&表示できるという利便性は同じ。そうなると「AIと人間の推論」果たしてどっちがいいのか?ということになる。

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