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仮想通貨交換業、金融庁が11事業者を承認

金融庁は2017年9月29日、仮想通貨交換業を営む国内11社を所定の登録手続きを完了した業者として公表しました。

これは仮想通貨と法定通貨を交換する「仮想通貨交換業」の事業において、マネーローンダリングや利用者保護のために、金融庁・財務局の登録を受けることを前提とした新しい制度を受けてのことです。

制度は2017年4月1日からスタートしており、9月末日までの6か月間は承認・登録を受けずに運営できる期間でしたが、今回の発表まで1社も登録されていませんでした。まさに、ギリギリのタイミングでの発表となりました。

登録済み11事業者

・株式会社マネーパートナーズ
・QUOINE株式会社
・株式会社bitFlyer
・ビットバンク株式会社
・SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社
・GMOコイン株式会社
・ビットトレード株式会社
・BTCボックス株式会社
・株式会社ビットポイントジャパン
・株式会社フィスコ仮想通貨取引所
・テックビューロ株式会社

このほか17の事業者が審査を継続中で、審査が終わるまでは猶予期間として事業は継続できる見込みです。

登録承認プロセスは主に以下の要件を満たすことが前提とされています。

1.株式会社であること
2.資本金が1000万円以上、純資産がマイナスでないこと
3.仮想通貨交換業を適正かつ確実に遂行する体制が整備されていること
など

このほか、説明責任や取引時の公的証書確認、利用者財産の分別管理など多岐にわたり監視が行われ、不適切な行為がある場合は金融庁から業務改善命令や業務の停止命令等が出されることになります。

金融庁・財務局は本公表にあたり「当該仮想通貨交換業者の説明に基づき、資金決済法上の定義に該当することを確認したものにすぎません」「これらの仮想通貨の価値を保証したり、推奨するものではありません。仮想通貨は、必ずしも裏付けとなる資産を持つものではありません」という但し書きをしています。

【関連URL】
・仮想通貨交換業者登録一覧
http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasoutuka.pdf
・「仮想通貨交換業(仮想通貨交換サービス)」に関する新しい制度が開始されました
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201705/1.html

蛇足:僕はこう思ったッス
 ついに始まったという印象。仮想通貨交換事業者は金融業と同等の体制を構築維持しなくてはならなくなるが、「マネー・ローンダリング」や「利用者保護」という観点では今後の仮想通貨取引事業の拡大にあたって必要なことの一部のようには思う。なお、初回11事業者のリストを見る限り金融系事業者や金融業界経験者の企業が多いようだ。適切な事業運営を監視することは重要。あまりにもこそこそ隠れて暴利を得ている人が多すぎる。だがしかし仮想通貨という未知可能性に蓋をするような規制へと発展しないように見守るのも私たちの使命のようにも感じる。
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