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Launch Pad 12社プレゼン全レビュー、 Infinity Venture Summit 2日目 【@maskin】 #IVS


[読了時間: 2分]

 「Infinity Ventures Summit 2012 Fall Kyoto」2日の目玉、スタートアッププレゼンコンテスト「Launch Pad」の12社、6分間のプレゼンテーションが終了したのでショートサマリーと所管をお伝えしたい。

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登壇企業



株式会社リーディングマーク
スマホ動画で就活生が企業にPR ドー活(動画就活)プラットフォーム「レクミー」
https://www.recme.jp/

サマリー&レビュー) 動画で就職活動をするというコンセプト。書面では分からない人間性が伝達できるだけでなく、実際に採用にかかる時間が1/5まで削減できるという。すでに200社と提携。LinkedInのビデオ版ということで、アジア展開を視野に入れたいとのこと。海外では同系モデルが大きな資金調達を達成しているとのこと。



株式会社ヘアモ
美容師アシスタントとカットモデルのマッチングアプリ「hairmo」
http://www.hairmo.jp/

サマリー&レビュー) ヘアアーティストになるには、一定量のカットを実施する必要がある。数百というモデルに対しカットをするにも、切られる側にも不安がありなかなかモデル獲得が難し状況。そこで、情報の質を向上したり、10000店舗ネットワークを持つ企業と提携することでオフィシャルに見習いヘアアーティストの信用を担保するなどの施策を打ったのがこのサービス。競合サービスが複数登場している



株式会社キーバリュー
世界中をサイクリングできる自転車「Virtual Cycling」
http://www.keyvalue.jp/

サマリー&レビュー) 運動したいにも長続きしない(平均は4分34秒程度とか)のを打開するために、室内用フィットネスマシンと3Dの仮想映像などの組み合わせで、バーチャルサイクリングを楽しむことができるというサービス。世界中をサイクリングしたり、空を飛ぶことも。オプションで風が流れるなどの工夫も。これでより長く(平均34分)エクササイズを続けられるようになるということ。ビジネスとしてはフィットネスジムへ販売・レンタル、ライセンスなど。こういった製品は過去にも沢山あったが、体験そのものが陳腐で成長したとはいいがたかった。スマホやPC連携でどうなるか、というのが焦点か、



株式会社UNCOVERTRUTH
ユーザーの動きを動画で完全再現!web&スマホサイトの問題点を明らかにするこれまでに無いサイト内分析ツール!「USERDIVE」
http://userdive.com/

サマリー&レビュー) ちょっとしたことで離脱するウェブ上の問題。改善できないのは数字しか見ていないから。このサービスではヒートマップやユーザーの実際の動きを再現することで、ウェブで発生してる問題の実態をチェックできるというもの。デモでは、フォームの特定の箇所で多数が離脱していることを発見し、問題の具体的なフローをチェックし、改善案をしめすことで離脱率を10%以上向上することができた。これまでのウェブ解析でグレーだった部分がクリアになる。12月開始ですでに100社採用がスタート。2014年にネイティブアプリに対応、さらに中国、タイ、インドネシア、ベトナムでの展開も予定している。



KAIZEN platform Inc.
驚くほど簡単にA/Bテストができる WebサービスのGrowth Platform「planBCD」
https://planb.cd/

サマリー&レビュー) ウェブサイトの改善案をクラウドソーシング型で募集する。例えば新規会員獲得の改善案を募集するなど。デモでは、Twitterの新規入会ページをベースに、WYSWYGで要素を動かしたり変更したりすることで改善案を作成していった。本当に手軽だったが、そのままテストと検証までできるのは驚き。JavaScriptのコール回数などで課金。元々のUIよりもコンバージョンがあがらなければ無料という。ゆくゆくはビッグデータを活用して改善ポイントのレコメンドを示唆。メールやアプリへの対応。3年で100億円の売上を目ざす。



Capy Inc.
簡単、楽しい不正ログイン対策「Capy CAPTCHA」
http://www.capy.me/

サマリー&レビュー) パスワード入力フォームなどにおける、ボット対策として採用される見えにくい文字—「CAPTHA」。本当に見えにくくて、何の文字か分からないことも多い問題を改善したサービス。絵をベースに、例えばパズルなどで人間であることを判定する仕組み。ただ、OpenIDやSNSアカウントでのログインなどそもそもCAPTCHAが必要となるシーンが少なくなっていると感じられるが、世界で月に84億回使用されているといわれており、損失は1680億円とも考えられるとのことで、そこを埋める考え。



株式会社ドリコム
ソーシャルラーニングアプリ/プラットフォーム「えいぽんたん!あなたのレベルで学べる英単語/スマコロ」
http://eipontan.smacolo.jp/

サマリー&レビュー) 人とのつながりやゲーミフィケーション、そしてデータに元づく学習提案におって継続できる学習プログラムを提供するというもの。問題難易度と正答率から継続して学習できる出題ロジックを導き。DAU3万、40%が毎日プレイしており、継続することで着実にランクアップしているとのこと。TOEICで140点アップするユーザーも。蓄積されたデータによる学習Hackといえばいいだろうか。シンプルだが追求しがいのある世界だと思う。



株式会社フライヤー
読書体験を豊かにするディスカバリーサービス「本の要約サイト flier(フライヤー)」
http://flierinc.com/

サマリー&レビュー) 厳選された20冊を、1冊10分で読める要約形式で配信する。大手出版社20社と契約して著作権などの問題はクリア。会費収入。固定された20冊のうち2冊までは無料。営業開始は1か月半で大手を含め16000アカウント導入済。書籍要約のニーズは3000万人以上あるという。2014年、アメリカとイギリスに展開、6月から英語にも対応。2015年には多言語対応して世界展開するという。すべては品質次第という印象だが、現在の評判をきく限りパワーがありそう。



株式会社スマートエデュケーション
安心ムービー・安心アプリ・安心タイマー「こどもモード」
http://kdmode.jp/

サマリー&レビュー) 子供達が最も利用しているアプリはYouTube。まだまだ、安心して使用できるわけではない。そこでこども向けの使用モードを提供するソリューション型サービスを提供。親が使用時間や特定のアプリやムービーを決めて子供たちに利用させることができる。誤使用や誤購入なども回避。類似サービスはいくつかあるが、多数の子供向けアプリを提供しているスマートエデュケーションならではの勢いが感じられる。現在はAndroid版だけだが、iOS版やGlobal版も提供していく。課金コンテンツなども計画中だ。



チーム 「ワンダーポート」
キャラクター・コミュニケーション・モジュール「ワンダーポート」

サマリー&レビュー) 子供がいる世代では、親子間のディスコミュニケーションが問題となりがち。キャラクターを使用してそれを補完するアプリ。IP電話なのだが、例えばサンタキャラクターとして子供と接することができるというのが 新しい。例えば残業で帰宅がながびいている時などに使用。声はボイスチェンジされていて、子供からは親だとはわからない仕組み。子供としてはお父さんとわかれば「はやく帰ってきて!」となってしまうが、アバターを介することで色々な問題を回避できるとのこと。キャラクターを媒介したコミュニケーションをプラットフォームとして展開。斬新でいろいろできそう。



vinclu
ふたりをつなげるスマホアクセサリー「vinclu (ウィンクル)」
http://www.vinclu.me/

サマリー&レビュー) 離れている恋人同士の存在を確認しあうことができるプロダクト。アクセサリーをスマホに挿入して、恋人同士がスマホを同じ方向を向けるとアクセサリーが光って反応するというもの。もともとリクルートのMONOハッカソンで誕生したもの。審査した時は、もっと大きなデバイスだったが、スマホアクセサリーとして小型化したもの。正直言って大きいほうが魅力的に思ったが、最終的には、やはりこの大きなデバイスでの提供を目指すという。プレゼンはエンタメそのもので会場は笑いで一杯となった。非言語コミュニケーションの手法として追求したらおもしろくなるようにも思う。



株式会社鳥人間
世界のバイオ教育を革新するハードウェア「NinjaPCR」
http://www.tori.st/

サマリー&レビュー) DNA増幅器。40万円から100万円かかる機材を、オープンソースにした。誰でも数万円で組み立てられるという。食物輸入の50%強がDNA操作であるなど、もはやDNA関心なくては生活できない状況。この会社では、中高1万5000校をターゲットに9万8000円で販売していく考え。中国の新センで生産することが決定。


 非常に素晴らしいプレゼンテーションのオンパレードで実に楽しめた。はたして優勝は??




【関連URL】
・「Lanch Pad」スタートアップ12社のピッチバトル、 Infinity Venture Summit 2日目【@maskin】 #IVS
http://techwave.jp/archives/launchpad_ivs_2013_fall.html
・Launch Pad
http://www.infinityventures.com/ivs/launch/

蛇足:僕はこう思ったッス
プレゼンのレベルがとても高かった。とても楽しかった。どれも、すぐに動き出だせるレベルで、世界レベルでスケールできるものだと思った。LaunchPadで優勝すると、投資先が決まる確立がグンと高くなり成長の足掛かりとなる。審査員の方々の評価はバラけている模様。結果はいかに?
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング → 海外技術&製品の発掘 & ローカライズ → 週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSのサービス立ち上げに関与。坂本龍一氏などが参加するグループブログ立ち上げなどを主導した。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。生んでは伝えるというスタイルで、イノベーターを現場目線で支援するコンセプト「BreakThroughTogether」でTechWaveをリボーン中 (詳しいプロフィールはこちら)

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