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LINEグループ、福岡市施設等でスマホコード支払い等キャッシュレス実証実験へ

LINEグループは2018年6月12日、福岡市が先端技術を活用した社会課題などの解決を促進する「福岡市実証実験フルサポート事業」の1大テーマである「キャッシュレス」の分野においてLINE社およびモバイル送金・決済子会社の「LINE Pay」、福岡に拠点を置く子会社「LINE Fukuoka」が採択されたことを発表しました。

採択分野や福岡市施設と民間施設で。福岡市施設となる博物館・アジア美術館・動植物園・自転車駐車場はLINEグループが独占。民間の提案により参画する施設(屋台タクシー・商店街・都心商業施設等を想定)は複数の採択企業が予定されており、LINEグループも含まれる形となりました。

「福岡市実証実験フルサポート事業」は、「AI・IoTなどの先端技術を活用した社会課題の解決や生活の質の向上などにつながる実証実験」を行う事業者を全国から募集するもので、「キャッシュレス」については2018年5月に募集を行っていました。

今回の実証実験では、、福岡市施設に限り二次元バーコードなどスマートフォンを使った決済サービスに限定するということで、実質的に「LINE Pay」のQRコード決済が使われる見込みです。この実証実験では、利用者の増減や購買行動などのデータを収集、プロジェクトへ提出・検証する予定であり、伸び悩むQRコード決済のてこ入れの突破口となる可能性が考えられます。

民間施設においては、事業者の提案によるものとなりますが、福岡市主導の一連の流れの中で、福岡市の街の至る所でQRコード決済が普及するきっかけとなる可能性があります。

LINEグループは今後、全国の自治体と連携しキャッシュレス・ウォレットレス化を支援する考えです。

【関連URL】
・[公式] 【LINEグループ】福岡市実証実験フルサポート事業「キャッシュレス」プロジェクト、 LINEグループが「福岡市施設」での単独採択企業に

蛇足:僕はこう思ったッス
中国などと比較すると二次元バーコード決済といったイノベーティブ(据え置き型NFCやFelicaカード決済と比較して、コストが安く導入しやすく他サービスとの連携もしやすい)な決済の普及浸透に出遅れた日本勢。特にLINEは、LINE Payでほぼ同等の機能を提供するものの、アジアの主要4都市ですらなかなかふるわない状況。こうした実生活の課題解決は、社会実装が行われない限り改善策も見いだせないため、実業でも観光でもライフスタイルで活況となる福岡市のモバイル決済の中心的な立ち位置になったことは大きな後押しとなるだろう。特に、福岡はインバウンド観光はもとより、スタートアップ特区として海外連携も加速しており、LINEのグローバル展開への足がかりとなりうるし、有効なショーケースとなるはず。

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