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LINE Pay 「コード決済」2018年内100万店舗達成のインパクト

ネットスターズ社が開発するLINE Payブランドでデコレートされたコード決済対応端末

おサイフケータイなどを使わずも、スマホだけで支払いができる世の中はもう目前まで迫っているのかもしれません。LINEの100%子会社のLINE Pay社は2018年4月11日、さまざまな決済手段に対応するゲートウェイシステムを開発するネットスターズ社と資本業務提携を発表し、LINE Payのコード決済に対応した安価な小型端末(希望小売価格3万5000円)を全国に拡大していくことを明らかにしました。

LINE Payが展開する「コード決済」は、スマートフォンの画面にQRコードやバーコードをスマホに表示させ、店頭で読み取ってもらうことで決済を行うことができるサービス。おサイフケータイなどのように“かざすだけ”というわけではありませんが、店舗側の設備投資が比較的に安く抑えられる上に、今回発表されたような安価な端末が登場することで対応店舗がさらに拡大するとみられています。

LINEアプリからLINE Pay「コード決済」用画面を表示し店舗側にスキャンしてもらうことで決済処理が完了します。

ネットスターズ社が開発・販売するQR/バーコード決済対応端末「StarPay」は、すでに国内1万店舗以上に設置されており、これらの端末をLINE Payブランドに置き換えるほか、全国展開を加速させようというのが今回の資本業務提携の目論見です。

2%ポイント還元を中止し「コード決済」インセンティブ提供にシフト

LINE Payは、サービススタート直後から提供してきた「2%のポイント還元」を2018年5月31日をもって終了することを発表。今後は、コード決済を主軸とした特典提供などのプログラムにシフトしていく考えです。

すでにLINE Payのコード決済は「ローソン」の全国47都道府県の店舗や、「ゲオ」「セカンドストリート」「ゲオモバイル」などの約1800店舗規模といった大型導入が進むほか、2018年4月11日から始まるスキマスイッチのツアーでも導入がされるなどさまざまなシーンで急速に拡大しています。

特典提供は、事業社によって様々で例えばゲオでは期間限定(2018年3月15日~2018年4月14日)で5%のポイントバックを行ったり、スキマスイッチのツアーではグッズ購入時の金額総額に応じてオリジナルステッカーやオリジナルトートバックを提供しています。

LINE Payのサービスインは2014年12月。2017年末時点でのグローバルでのアカウント数は4000万。月間決済件数は1000万を突破し、2017年の年間を通じた決済高は4500億円に上ります。LINE Payはコード決済に対応したLINE Pay加盟店を、2018年内に100万店舗にまで拡大することを明言(参考「【LINE Pay】利用特典変更のお知らせ」)しており、今後、どのような展開を仕掛けてくるか注目されます。

【関連URL】
・[公式] LINE Pay
・[リリース] 【LINE・LINE Pay】ネットスターズと資本業務提携

蛇足:僕はこう思ったッス
 コード決済は日本でも広く普及するだろう。店舗側の初期投資がとても低く抑えられるからだ。すでにOrigami Payや楽天Payが展開しているが、ここに中国勢やアメリカ勢も参入してくるのは間違いない。あらゆる店舗や決済シーンでコード決済が使えるようになれば、消費者にとってのキャッシュレス・ウォレットレスのメリットがより大きなものとなってくる。LINEは2018年内のコード決済100万店舗を必ず達成するだろう。なぜなら100万店舗というのは全国の小売りの過半数を超える数字だからだ。これがのこり数ヶ月で達成できるとなると、あらゆるチャンスを得ることができるようになる。もちろん暗号通貨やブロックチェーンの活用というシナリオも実現できる可能性が飛躍的に高まってくるのだ。

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