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机に縛られない仕事へ、LinkedIn (リンクトイン) がモバイルにシフト 【@maskin】


[読了時間: 2分]

 ビジネスSNSを展開する米LinkedIn (リンクトイン)は2013年10月23日、サンフランシスコでライブイベントを開催。

 急増するモバイル利用者にあわせてLinkedInのサービスモデルを再創造するとして、新しいiPadアプリの発表やモバイルメールへの対応、ニュースアグリゲーターとの融合などについて発表した。

 「予め設定されたスケジュールを越えて、9時ー5時以外の時間にキャリアを形成する機会が到来する。座っているデスクを越えて日がきた」そんな主張だ。






 LinkedInは2003年から転職や就職に活用できる有意義なSNSとしてビジネスアワーに使用することを前提に運営が続けられてきた。利用も机上PCが主だったが、2011年頃からモバイルでの利用率が向上し、2013年第三四半期には38%がモバイル。

 しかも、モバイルを併用するユーザーのアクティブ率は、デスクトップのみで使用するユーザーよりもアクティブ率が2.5倍以上だという。

 そこで、先日、リニューアルしたスマートフォン版アプリに加えて彼等が発表したのは「新しいiPadアプリ」、そしてメールアプリにLinkedInプロフィールを融合する「LinkedIn Intro」、買収したニュースアグリゲーター「Pulse」の進化についてだ。

 まず、「LinkedIn for iPad」については、iPhone版を進化させたもの、ビジネスプロフェッショナルの情報を収集するには名実ともに最適の体験が得られるものといってもいいくらいの出来栄え。

 次に「LinkedIn Intro」だが、これは、iOSのメールアプリ(Mail.app)の宛名選択時に、LinkedInのプロフィールを表示させるというもの。

 同社によれば「4年前にモバイルで電子メールを読むのは4%に過ぎなかったが、現在は約半数がモバイル」とのことで、そこで、2012年2月に買収した「Rapportive」の技術を使用してこの機能を実現したという。

 また、2013年4月に買収したニュースアグリゲーター「Pulse」の融合も間近とのことで、新しいPulseアプリがこれまで以上にLinkedIn連携が深まる模様だ。

 LinkedInの調査によれば、プロフェッショナルの70%がモバイルなしで日常業務はできないと言う。18-32歳のオフィスワーカーの53%は仕事中にモバイルで転職活動をし、80%がモバイルが仕事上のネットワークを維持すると信じている。

 2013年1月の発表によると、ユーザー数は2億人超。日本参入は2007年と2011年に発表され、日本語化もされているがあまりふるわない状況だが、モバイルへの注力で状況は変わるだろうか。





【関連URL】
・LinkedIn: Powering Professional Moments Wherever You Are | Official LinkedIn Blog
http://blog.linkedin.com/2013/10/23/linkedin-powering-professional-moments-wherever-you-are/
・Announcing: LinkedIn Intro | Official LinkedIn Blog
http://blog.linkedin.com/2013/10/23/announcing-linkedin-intro/
・Reinventing LinkedIn for iPad | Official LinkedIn Blog
http://blog.linkedin.com/2013/10/23/reinventing-linkedin-for-ipad/
・LinkedIn Japan(リンクトイン・ジャパン)
http://jp.linkedin.com/

蛇足:僕はこう思ったッス
戦略を地道に展開するという印象。ただ、見えてるビジョンは概ね的を射ているように思う。ソーシャルメディアは先進国を中心にかなり浸透してきた。ただ、社会的諸関係の中には、特定の機能性が必要であり、その一つがビジネスプロフェッショナルネットワークと考えて間違いないだろう。気をつけたいのが、ジェネリックな競合SNSの舵取りで、たとえ2億超のユーザーだとしても、数年で億単位のユーザーを獲得してしまう企業も出てくる中、LinkedInがブランド力を維持したままシェアを拡大できるかどうかというところ。個人的にはもっとどんどんこの領域を攻めてもらいたいなと思うっす。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング → 海外技術&製品の発掘 & ローカライズ → 週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSのサービス立ち上げに関与。坂本龍一氏などが参加するグループブログ立ち上げなどを主導した。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。生んでは伝えるというスタイルで、イノベーターを現場目線で支援するコンセプトでTechWaveをリボーン中 (詳しいプロフィールはこちら)

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