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京都にIoTスタートアップファンド「試作ファンド」、試作支援アクセラレータープログラムと共同展開 @maskin

もっとも世界に近いエリアといっても過言ではないかもしれません。国内外から訪れるインバウンド観光客に人気の京都ですが、京都から世界という舞台に直接出て行く風潮があるという声も耳にします。

例えば、Darma Tech Labs(ダルマテックラボ)はIoT領域のシード・アーリーステージのVCファンド運営兼アクセラレーター事業を展開しており、国内外のパートナーと京都を軸としたIoTプロダクトの創出を支援しています、。

そんな同社が設立したファンド「MBC Shisaku 1号投資事業有限責任組合」に2017年3月5日、京都銀行が出資することが決まったと発表されました。

このファンドの座組みとしては2017年3月にDarma Tech Labsがジェネラル・パートナー(GP)、京都銀行がアンカーのリミテッド・パートナー(LP)として設立されています。最終的に20億円規模のファンドとして組成する目論見とのこと。

【ファンド概要】

ファンド名   MBC Shisaku 1号投資事業有限責任組合
無限責任組合員 株式会社 Darma Tech Labs
有限責任組合員 株式会社 京都銀行
ファンド規模  20億円 (予定)
運用期間    10年間
投資対象企業  日本 / 北米 / 欧州のアーリーステージのハードウェアスタートアップ
重点投資領域  IoT/ロボティクス/センシング/ネットワーク/ビッグデータ解析/メディカルデバイス/介護/ライフスタイル/環境・エネルギー

Darma Tech Labsの場合は、一般社団法人 京都試作ネットと協力して、IoTおよびものづくり系スタートアップの試作支援を組み込んだアクセラレータープログラム「Makers Boot Camp」を運営していました。

京都試作ネットは2001年7月に試作加工の集積地である京都府下の機械金属関連の中小企業で構成された団体で、部品加工から装置開発まで現在50社以上の中小企業が加盟しており、多様な試作支援サービスを展開しています(以下、試作事例の写真より)

ファンド設立にあたり、フューチャーベンチャーキャピタルで最高投資責任者を務めた木村美都氏、公認会計士の桑原学氏がマネージング・ディレクターとしてDarma Tech Labsに参画。また、ニューヨークを拠点にものづくり支援を行うFabFoundry CEO関信浩氏がDarma Tech Labs取締役に就任し、ニューヨークやボストン、ピッツバーグ等の米東海岸を中心としたスタートアップへの投資体制を整える計画です。

「MBC Shisaku 1号投資事業有限責任組合」では、京都試作ネットが力を入れている分野ヘルスケアにフォーカスすると共に、今後成長が見込まれると同時に日本産業界が強みを活かせると考えられるロボット分野に参入していく考えです。

【関連URL】
・MakersBootCamp | Darma Tech Labs
http://makersboot.camp
・一般社団法人京都試作ネット
http://www.kyoto-shisaku.com/

蛇足:僕はこう思ったッス
 全国の地方銀行で、スタートアップ支援の融資が活発化しているようです。融資そのものも創業に対する敷居がぐんと低くなり、アーリー&シード期の資金調達が多様になっています。京都の場合も例外でないのでしょう。このファンドでは「京都をモノづくり・IoTスタートアップの都」にしたいと考えているようです。こうした地域ごとのクロスボーダー取り組みが日本の強みを最大化する機会を創出してくれることを願います。
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