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新型iPad Pro、これは最強のタブレットPCという理解でいい? #AppleEvent


米アップルが現地時間の2018年10月30日に行ったイベントで発表された新型「iPad Pro」。小さなアップグレードのように見えますが、これはSurafaceシリーズを含め、あらゆるタブレット型PCを凌駕するデバイスに進化するとみてもいいかもしれません。

今回のアップグレードはホームボタンやミニジャック(RJ45)の廃止やフェースIDなど注目されますが、厚さはこれまでで最も薄い5.9mmを達成(iPad miniですら6.1mm)。ストレージ容量は最大で1TB。汎用性が高いUSB-Cコネクタを採用することで、カメラなどの周辺機器との接続もしやすくなり、さらにiPad Pro側からiPhoneに給電するすることもできるなど、PCに負けない使い勝手が搭載されています。

ただ、スペックが良くても、アプリがないという致命的な問題がありました。ウェブやメール、SNSが使えるだけではPCとは戦えません。結果的にWindows10搭載のSurfaceやノートブックを使わざるを得なかったユーザーは大きいはずです。

PhotoshopCCに対応

先日のアドビ社によるPhotoshop CCのiOS版提供は、iPadシリーズには大きなプラスの影響を与えました。

特にiPad Proでのタッチに操作に合わせたphotoshop CCはレイヤー157層、3GBのPSDファイルも楽々レタッチが可能という充実ぶり。これはもはやPCよりも良いと表現しても良いかもしれません。加えて、新しいApple Pencilがあれば完璧。磁石で本体に吸着できるだけでなく充電も可能と、Surfaceシリーズよりも一歩抜きん出た印象です

新型Pad ProにあわせてリリースされたSmart Keyboard Folioを装着すれば、もはやPCよりも進んだスマートデバイスといえるかもしれません。

すでに4億台出荷

iPadシリーズは4億台出荷済み。これをスマホ系タブレットの一派として、PCとは別と定義するのか。今回の新型iPad Proの内容をみる限りそうは思えません。

実際、イベント壇上でアップルCEOティム・クック氏は「昨年のiPadの出荷量は他のどのノートパソコンよりも多い」とPCこそがiPad Proの市場であることを表明しました。

最後にもう一度考えてみましょう。PCにできて、新型iPad Proにできないことは何でしょうか?

新型iPad Proは予約受付中です。12.9インチモデルは税別11万1800円(米は999ドル)から。11インチモデルは税別8万9800(799ドル)から。日本での出荷は11月6日を予定しています。

【関連URL】
・[記事] 2分で分かる10/30アップル発表、新型Mac Book Airと2種類の新型iPad Pro そして新型Mac miniも

蛇足:僕はこう思ったッス
タブレットPC「Surface Pro」を愛用している筆者は、長らく他のタブレット系デバイスに心が揺れることはなかった(スマホは別)。PC(Surface)と同じサイズなら、わざわざできることが少ないデバイスを選ぶ必要はないと判断してきたからだ。iPad Pro、いいけど、大きいiPhoneは別にいらないし、といった具合に。しかし、結局のところ、iPadの移行しない最大の理由はアドビの製品群だったのだ。PhotoshopCCやLightroomCC、illustratorCCなどがiPadに対応して、かつiPadのほうが快適に高速に動作するとなると、かなり心はぐらつく。

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