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ポケモンGOで日本に何がおこったか?「PokemonGO 解析マップ」 powered by ナイトレイより 【@maskin】

2016年7月22日、衝撃的な日本デビューを飾った米Nianticの「ポケモンGO」。すでに投入されていた日本以外の国と地域を含め、ざっと確認するだけでも30以上のエリアで売上トップに君臨。当然ながら日本でも24時間を待たずに売上トップ入りを果たしている。相当な売上となっていることだろう。

一方、都心はもちろん、地方でもポケモンGOプレイヤーが深夜まで動き周るという歴史的な事象となった。諸処の問題はともかく、経済的な影響は出ているのではないだろうか。ポケモノミクスといわれたライセンス販売以外の影響、ポケモンGOで多くの人が動いたわけだから、その間接的な経済効果があるのではないだろうか。


そこで、まず、テレビなどでお馴染み、ソーシャルメディアと位置情報データを分析するナイトレイ社の分析データ(非公開)を使用し、ポケモンGOリリースからの数日間における、日本の様子をチェックしてみよう。同社は、ソーシャルメディアx位置データを活用した「訪日外国人の観光行動を分析できるツール」をメイン事業として展開している。

解析対象:Twitter(公開投稿のみ)
解析対象ユーザ:日本人(日本語)
エリア:日本国内
期間:PokemonGOリリース日〜現在まで
解析ターゲット:
ナイトレイのロケーションインテリジェンス技術で位置解析したSNS投稿データのうち、
ポケモン関連の投稿のみを利用してビジュアライズ(ポケモン名などを独自定義)

背景地図: Basemap ©️ OpenStreetMap

http://openstreetmap.org

日本でのリリース7月22日(金曜日)

リリース直後くらいから、都心部および中堅都市で動きが現れ、その日の終わりにはこの状況。

7月23日(土曜日)

翌日は土曜で休日の人も多いだろう。ということもあってか、主要な地域のアクティブ度が増加していく。

7月24日(日曜日)

日曜ともなると、都心部の熱気はもちろん。全国の多くのエリアにユーザーが表われていることがわかる。

まず北海道。札幌や函館はもちろん、結構広範囲にユーザーがいる。

東北から北関東にかけても人口密集地はほぼ確実にブームが広がっている模様。

名古屋・京都・大阪ベルトはすごい熱気。

九州は比較的都心部のみにまとまっているように見える。

沖縄もこの状況。

東京都心はというと、某公園がポケモンGOユーザーであふれたという新宿を始め、渋谷、秋葉原などで多くのユーザーが活動しているのがわかる。

こうして全国を眺めてみると、中堅都市はもちろん、それ以外のエリアも突発的にユーザーが集まってくるケースがある。一部の例を調べてみると、やはりレアなポケモン出没の噂があることが確認できる。

直近では

土日を経て、平日は落ち着くだろうとと考えていたが、直近のデータを見る限り、ホットスポットが増加し、より広範囲に拡大していることがわかる。おそらく、キャラゲット情報が拡散し、人々が移動していると考えられる。

以上 前後分析もなく、非常にざっくりとした流れではあるが、ある一つのアプリをこれだけの人が同時多発的に、かつ全国至るところで利用していることを考えると莫大なインパクトがあると考えられる。しかも、ゲームの流れで人が移動し続けるのだ。

もし、これが観光収入や店舗売上と結びつくなら、絶大なマーケッティングツールになりそうだが、果たしてどうだろうか?次回はもう一歩踏み込んだ分析をしてみたいと思う。



【関連URL】
・ナイトレイ
http://nightley.jp

(追記:お詫び)
米Nianticの説明に誤記がありました。正しくは「同社は、任天堂傘下のポケモン・グループ・インターナショナル、Google,Inc.、任天堂から資本参加を受けています」です。その他の箇所でも、文言などを訂正しています。申し訳ございませんでした。

蛇足:僕はこう思ったッス
 人の流れという観点でポケモンGOを考えた時。一部報道であったように、それがTwitterなどを超えた人数であるならば、数百万、時には1千万や2千万という人がアプリを起動し、外に出るというインパクトはかつて経験したことのない事象だ。

僕のいる宇都宮市でも、住宅街や公園を多くの人が歩きまくっていた。親子だったり、学生だったり、昔、昭和の時代に、お茶の間でみんな一緒にテレビ番組を観ていた頃の感覚だ。誰でもポケゴーの話題が通じる。
事故や事件の話題もあるが、悪いことばかりじゃない。
都心のように隣の住む人も知らない、挨拶しないような日常の中で、この共感覚の渦は数字では計りきれない何かをもたらしてくれるような気がしている。

茂木健一郎さんはツィートの中で「テレビなどのメディアがすでに作り出せなくなっている一体感を、新しい位置情報ゲームが、奇しくも生み出す結果となった」と述べている。たしかに、あらゆる世代が同じ感覚を覚える舞台は、スマートフォン上なのかもしれない。

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