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まるで光速船、ヘッドギア不要の3Dディスプレイ – Kickstarterで25万ドル集めたチームが挑戦

いきなり「光速船」といわれても、知っている人は限られていると思いますが(1980年代に日本で発売されたディスプレイ一体型ゲーム機(参考))、当時を彷彿とさせる神秘的な映像表現を実現するデバイス「Volume」のデモが2017年5月8日から9日にかけてUnite Tokyo 2017の会場内で行われました。

正面から見るとわかりにくいですが、ゲームをプレイしている少年の前にあるのは透過性の3Dディスプレイです。不鮮明ながら立体的にゲームの映像が表示されています。このゲームは開発環境Unityで作れるということです。

まだ、開発中のこのデバイスは「Volume」と呼ばれるもので、デモ会場では数種類の筐体のほか、Leap Motionセンサーを使って、直接手を動かすことでフルーツを切るゲームのデモも行われていました。これは「Volume」の次のモデル「ホログラフィックタブレット」という製品とのことです(以下写真中央、メンバーが指をさしている筐体)。

これを開発したのはニューヨークと香港に拠点を置く「Project Looking Glass」というチーム。彼らは2014年にLEDを使った三次元ディスプレイを開発し、クラウドファンディングで25万ドルを調達することに成功しています(「L3D CUBE」Kickstarterで25万ドル集めたLED立体ディスプレイが国内クラウドファンディングに登場【@maskin】@haddockinvent)。

https://www.kickstarter.com/projects/lookingglass/l3d-cube-the-3d-led-cube-from-the-future/description

この輝くキューブ「L3D」は、ホログラム映像を実現するために考案されたもので、LEDを立体的に多数配置しディスプレイの画素として表現しようとしています。ただ、これには解像度などに限界があり、今回デモを行った「Volume」ではプロジェクター技術を使ってフルカラーの立体映像を表現しています(彼らは数百万画素フルカラーと言っています)。

「Volume」の本体丈夫には十数枚の透過パネルが納められていて、それぞれの表示面に異なる映像を投影する仕組みです。本体下部はプロジェクターが納められており、一つの映像が反射鏡を通じ複数のパネルに投影される仕組みです。

実際投影される映像は、このようにスライスされており、それぞれの断片が透過パネルに投影されることで正面からの見た映像が立体になります。

映像としては輝度が低く、今後機能向上でどこまでクリアになるか気になります。なお、「Volume」は現在、プロトタイプを1000ドルほどで出荷しているとのことです。

【関連URL】
・Volume | Project Looking Glass
https://www.lookingglassfactory.com/volume/

蛇足:僕はこう思ったッス
 ホログラム映像の夢を追う彼ら。まだまだ実験段階のように見えますが、VRをやるならめがね不要がいいと思うのは僕だけじゃないはず。なんと2017年4月、1000万ドルの投資が行われたことが発表されました。突拍子もない夢は、いつか人々の心をつかむのでしょうか。
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