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ガラポンTV、好調のレンタル型に集中 資金調達で成長にコミット

全テレビ番組を録画しスマホなどから快適にブラウズ&閲覧することができるデバイス「ガラポンTV」を開発・運営するガラポン社は本日2017年6月8日、第三者割当増資(金額は非公開)および日本政策金融公庫の挑戦支援資本強化特例制度等を利用した4000万円の資金調達を発表しました。


ガラポンTVは2010年3月25日創業。当初、データ数の少ないワンセグテレビ放送に特化し、すべての番組を保存、ネット検索のように字幕をキーワード検索したり、ユーザー同士でレビューを公開しあうなどのネット的な文化をテレビに持ち込もうとしたスタートアップ企業です。

今回、第三者割当増資では、食品トレーサビリティのシステムを展開する東証2部に上場(3835)する「eBASE」とテレビ業界で高い技術力を誇る「インフォシティ」が引き受けています。調達額は公開されていませんが「ガラポンTVの可能性に期待し応援してくださる企業様がいる」とガラポンTV社の保田歩 社長は話します。

レンタル事業が加速

今回の資金調達は、ガラポンTVのハードウェアを月額1250円(税別)でレンタルできる「プレミアムプラス」プランが急成長しており、このレンタルモデルを企業としての成長をフォーカスしようとしたことがきっかけとなっています。

「レンタルモデルの場合、ハードウェア売り切りと比較すると収益回収の期間が長くなります。ガラポンTVの事業をレンタルモデルを主にするために、今回調達した資金を端末増産に充てていく考えです」(保田氏)

現在、ガラポンTVは販売・レンタル併せて累計1万5000台超を出荷しています。うちレンタルは約1500台となっており、このレンタル比率を上げることでガラポンTVの利用者を拡大していく考えです。

「ガラポンTVは最新機種の伍号機で約4万円とガジェット好きやテレビ業界人、エリート層など一部の層に受けていました。現在展開しているレンタルモデルでは、2ヶ月間無料で利用できるほか契約期間のしばりもなく、これまで端末金額などで利用しにくかった一般ユーザー層に拡大している状態で、レンタル会員の代理店なども続々と増えてきています。

今回レンタル事業拡大に伴い、これまでの多機能型ではなく「シンプルさ」を追求した開発方針に変更し、今後2年程度で10万人まで会員を増やしたいと考えています」(保田氏)

【関連URL】
・増資プレスリリース
http://garapon.tv/pr_201706_capital
・ガラポンTV製品紹介サイト
http://garapon.tv/

蛇足:僕はこう思ったッス
 僕はガラポン四号機のリアルユーザーで2TBのハードディスクをつかって三ヶ月分の番組を全録しています。おもにニュース番組の振り返りや検索、英会話学習、そのほかドキュメンタリーの視聴にほぼ毎日使っています。当初、ワンセグ画質は確かに荒い印象がありましたが、スマホ性能の向上、回線の高速化などによりどんどんストレスがなくっていきました。番組をダウンロードできるPCアプリなども登場し使い勝手が向上しより便利になっていきました。これが端末買い切りでできるんだからすごいと思っていました。
今回のニュースで注目したのはシンプル化。正直言ってガラポンTVのUIはマニアとかネットオタク向けで煩雑な感じです。これがよりシンプルになりUX体験がスムーズになることでより多くのユーザーが関心を持つでしょう。またさらに、5Gなど通信の高速化・多様化、閲覧端末のさらなる高速化、そしてガラポン次世代機の高度化が同時におこったら、いよいよテレビにおける革命的な視聴体験が生まれるような気がしてなりません。
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