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Amazon.comが検索エンジン「Graphiq」を買収か、Alexa強化につながるデータ分析技術(米報道)

ネット上のデータを収集しグラフなどの形式にビジュアライズする検索エンジン「Graphiq」が、米Amazon.comに買収されたと米Losangeles Timesが報じています。Graphiqの創業者兼CEO Kevin O’Connor氏は、Double Clickの創業者でロサンゼルス在住の投資家としても知られています。

膨大なデータから視覚的プレゼンデータをリアルタイムに作成

「Graphiq」には2700億の知識グラフのデータポイントが蓄積され、100億のグラフが生成されています。

わかりやすい例としては、このエンジンを使って企業情報をビジュアライズする「Find The Company」というサイトがあります。そこで米Apple社の売り上げ構成のグラフを開いてみるとこのような形で表示されます。そう、これは画像ではありません、リアルタイムで描画されているものなのです。

ですから、いくつかの企業を比較するようなことも簡単です。

AppleとAlphabetの株価の推移の比較(こちらは貼り付けられないため画像です)

企業情報だとわかりやす過ぎるかもしれませんが、Graphiqのサイトには教育市場に特化した「Start Class」であるとか、金融に関するあらゆるデータをまとめた「Credio」などの特化型サイトがいくつか用意されています。

「Graphiq」がどんなものかを知るためにも、是非サイトからキーワードを入力してみてください。あらゆるものがビジュアライズされたデータとして表示されることに驚くと思います。

Amazon Alexaとのコラボ

では、Amazon.comは「Graphiq」の技術を使って何をするのでしょうか?

実は、両者のコラボはこれが初めてではありません。

ChatBot Award(参考「日本人創業者チームの「Foxsy」が奮闘 チャットボットの世界No.1を決める投票コンテスト開催中」)へのノミネートとして、Amazon.comは「Graphic」のエンジンを使ったボットを開発していたのです。

このボットは、Alaxaの対話型エンジンを通じて質問に答えるもので、グラフィックが出るわけではないと思いますが、データを収集してその関係などを分析しながら適切な比較などをすることができるとみられています。

憶測の域を出ていませんが、これは膨大な商品と価格データを持つAmazon.comにとって魅力的なデータ分析エンジンなのかもしれません。ECの価格比較をあらゆる角度から行えるし、データさえあればEC以外の体験についても、曖昧ではない明確な答えを求める質問に的確に応答できる可能があるからです。

【関連URL】
・GRAPHIQ | Knowledge Delivered
https://www.graphiq.com
・Amazon acquires Santa Barbara start-up Graphiq to try to bolster Alexa
http://www.latimes.com/business/technology/la-fi-tn-graphiq-amazon-20170719-story.html

蛇足:僕はこう思ったッス
 私事ではあるが、似たようなことをを1998年から2000年にかけてシリコンバレーでやっていた(ただ、こんなに高度ではないので、、)。ただ、データも技術もまだ不足していて中途半端に終わっていしまった(サービス自体は売却でき今も存続)。データの量が増えるほど、ただ蓄積されているだけでは何の意味ももたなかったりするので、こうしたデータクッキングの技術は必ず必要になる。さらにビジュアライズするというのは、データのパターンと型、関係性を認識した上で縦横自在に組み合わせる作業になるわけで、それは実はデータを人間がわかりやすい形に落とし込んでいくという作業になる。おそらく両者はそれを理解しているのだろうし、Alexa強化という憶測も的外れでは決してない。
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