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セルフタイマー&Bluetooth接続にも対応!リコーからより魅力的になった360度カメラ「RICOH THETA SC2」登場

リコー/リコーイメージングは本日(2019年11月20日)、360°カメラ「RICOH THETA (リコー・シータ)」エントリーモデルの新製品「RICOH THETA SC2」を12月13日に発売することを発表しました。価格はオープンですが、リコーの公式ストアでは3万6800円(税込み)で予約受付を開始しています。

「RICOH THETA SC2」は女性の支持率が急増した前モデルの「SC」のアップグレード版として、女性ユーザーを意識した本体カラーバリエーションを用意。加えて機能面でも映像品質を向上、全天球動画は4K相当に対応するほか、本体モードが確認できるディスプレイやセルフタイマーボタンなど使い勝手も向上されています。

使い勝手が向上した「RICOH THETA SC2」

「RICOH THETA SC2」でまず目に付くのは、本体正面に据えられたOLED表示部。前モデル「SCでは、専用アプリをインストールしたスマートフォン経由でしか現在の状況確認ができなかったが、新モデル「SC2」ではバッテリーの残量を含め、接続方法や撮影モードの状態が一目で分かるようになった。

本体のみでプリセットされた撮影モードを切り替え、パシャパシャと360度作品を撮影できるのは大きな進歩だ。

特に前モデルの「SC」までは、リモート撮影を筆頭に“いちいちスマホと接続しないと満足して使えない”という状態があったが、「RICOH THETA SC2」ではそうした不便さが極力解消されている。

たとえば、側面に追加された「セルフタイマー」もそうだ。このボタンを押せば、シャッターが切れるまでの数秒の間に、レンズの視野から外れたりすることもできるようになる。これまではスマートフォンからシータにWi-Fiで接続しないと、それらの操作はできなかった。

こうしたユーザーインターフェイス改善に伴い、これまでWi-Fi接続でないとできなかった遠隔シャッターが、Bluetooth接続でより手軽に切れるようになっている。なお一般に販売されているBluetoothリモコンを使用することも可能となっている点も評価されそうだ。

そもそも、前モデル「SC」のWi-Fi接続は不安定で評判が悪かったが、その点も大幅に進化している。例えば前モデル「SC」で約23秒かかっていたHDRモードの撮影→伝送→加工までの処理速度を「SC2」では約9.5秒にまで圧縮している。これは通信のみならず、さまざまな処理を改善することで実現しており、前モデル比約4倍にまで高速化されているという。

画像処理エンジンを刷新

「RICOH THETA SC2」で驚かされるのは映像の進化だ。イメージセンサーと画像処理エンジンが刷新されており、画素数は前モデル「SC」と同じ約1400万画素だが、エンジンが大幅に改善されており繊細で色の再現性にすぐれた表現になっている。

あわせてプリセットモードとして「夜景」や「人物」、「車窓」が追加されたほか、水中モードのホワイトバランスが設定できるようになっている。

例えばプリセットモード「人物」で撮影すると、顔をそれぞれのレンズで8人、最大16人まで検出し、画像の中心を人物にするほか露出やノイズリダクションにより顔を明るく美肌に証言する仕組みがある。以下は、オートモードで撮影したものと、SC2の「人物」プリセット撮影モードでの表現を比較している。


SC2の「人物」モードで撮影

また、動画についても大幅に表現力が向上。THETA SCの動画は2K(1920×960ピクセル)だったものが、SC2では4K(3840×1920ピクセル)を実現。60fpsで3分まで撮影可能で、手ぶれ補正機能(ソフトウェア)も追加されている。

RICOH THETA SC2の位置づけ

使い勝手が大幅に向上しただけでなく、画像処理エンジンおよびイメージセンサーまでもが刷新された「RICOH THETA SC2」は、前モデル「SC」から比べると充分にレベルアップしたモデルと感じられる完成度。しかしリコーは「SC2」はあくまでエントリーモデルであり、その位置づけは変わらないと考えているようだ。

上位モデルとしてはTHETAのコンセプトを忠実に実現するミドルクラスモデル「V」、そしてRAW撮影に対応した最上位プレミアムモデルの「Z1」がある。それぞれ、OSにAndroidを搭載しており本体に内蔵できる機能拡張プラグインに対応。360度カメラはまだまだ先があるということを主張するかのようなラインナップである。

「RICOH THETA SC2」はあくまで日常的に写真と撮影する“ライフログツール”として使って欲しいという思いがある。そのためのカラーバリエーションであり、使い勝手のブラッシュアップということのようだ。公式ストア価格3万6800円(税込み)は、微妙な価格帯だが、コンパクトデジカメに置き換わるだけの存在感があるに感じる。

【関連URL】
・[リリース] RICOH THETA SC2を新発売

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