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毎年香港で開催されているRISE。今回は、来年こそ参加しようと思っている方に、RISE 2019を振り返って、RISEとは一体どのようなものなのかを現役大学生インターンの丹羽がお届けします。
各国のスタートアップ企業に注目
展示会場はスタートアップの会社から世界中で名が知れるトップ企業まで展示されています。企業の成長段階別になっていて、スタートアップの会社からALPHA EXHIBITOR, BETA EXHIBITOR, GROWTH EXHIBITOR, growth summit, f.oundersと分けられています。ALPHAはできてから6ヶ月ほどしか経っていない会社もありまだまだ発展途上です。それに比べるとBETAになるほど安定さや便利さ、ニーズを感じられるサービスや商品が多くなる印象がありました。またBETAになるとフィンテック関連のサービスが多くtravelやsports関連の事業も見られました。その中でも興味を持ったものをいくつか取り上げたいと思います。
2日目、インパクトのあったブースとして”ORIG3N, Inc.”。口の中の粘膜を綿棒で取り、DNAを採取して後日メールでDNAテストの結果を報告してくれます。フィットネスから栄養、人格まで、私たちが最適な選択をするのに必要な情報を提供するというサービスです。実際にDNAを提供したところ、後日メールが届きました。アプリをダウンロードすることで結果を参照することができるみたいです。
3日目にALPHAのブースで発見した”100 FIRE Led”。Tシャツのロゴや香水のラベルをiPhoneのカメラにかざすと、ロゴの文字やラベルの部分に自動に動画が流れ出すという広告媒体。文字をスキャンすることで関連した動画が作られる仕組みになっています。特許出願中のAR検索エンジンを使用して、より価値の高い製品を作成し、ブランドを自社製品と相互作用した人にリマーケティングできるようにすることで、ブランドの売上を促進することを目的としています。
ピッチ決勝戦
会場の中心にはPITCHステージが設けられ、各国のスタートアップ企業約60社が参加しました。3分間の自社の製品やサービスにおける紹介するためのプレゼンテーション時間が与えられ、その後審査員による3分間の質疑応答が繰り広げられます。
写真:ピッチ予選の様子
ピッチ決勝戦
予選を経て、最終日の決勝戦までには以下の3社に絞られました。
・シンガポールのHaulio
・香港のBooqed
・アメリカのpresso
決勝では審査員だけでなく視聴者も投票できます。その中で見事決勝戦で優勝に輝いたのは、シンガポールで最も急成長しているコンテナ運搬プラットホームサービスを提供するHaulioです。
Haulio
写真:HaulioのCEO,Alvin Ea氏が表彰される様子
シンガポールのコンテナ運搬プラットホームサービスを提供するHaulio。顧客は必要なときに運搬サービスを利用でき、運搬業者は自分の都合に適した仕事を受け入れるかまたは転貸することによって、仕事を最大化することができます。“Together, We Cargo Faster.”(一緒に、私たちはより速く貨物を積みます)というフレーズが観客を魅了していました。
Booqed
写真:BooqedのCo-founder&COO,Charles Ohが決勝戦に挑む様子
香港からのBooqedは、テナントや家主が短期期間で未使用のスペースを見つけたり収益化するためのデジタルマーケットプレイスです。いつでもどこでも簡単に、仕事やミーティングのためのスペースを見つけて予約することが可能です。ホテルを予約するように、短時間からワーキングスペースを見つけることができるのはとても便利ですね。
Presso
写真:PressoのCo-founder&CTO, Thibault Corensが決勝戦に挑む様子
5分でドライクリーニングを可能にするというpresso。特許申請中の洗浄プロセスは、衣服1着あたりの水の消費量が洗濯よりも100倍少なく、電気の消費量が3倍になります。ホテルでドライクリーニングするとなると、毎朝と夕方にスタッフを派遣しなければならず大変な仕事です。アメリカではこの問題を解決しようとし、この自動ドライクリーニングマシンを導入するホテルが着々と増えてきているようです。
スタートアップの出現がめまぐるしい現在、その中でも結果を残し後世で活躍していくであろう企業への注目が高まります。次はどのようなイノベーションが起きるのでしょうか。
レポータープロフィール
丹羽 莉果子
1998年生まれ、横浜市出身。12年間横浜雙葉で過ごす。現在、国際基督教大学三年に在学し、メディア・コミュニケーション・カルチャーを勉強中。