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大阪発の「おもろい」「新しい」Webサービスが一同に会すピッチイベントShoot from Osakan Vol.6:発表まとめ @osak_in

家に帰る前の幸せ「ハッピーアワー」 Happy Hour(ハッピーアワー)


[読了時間: 5分]

 大阪のIT系スタートアップの存在が伝わらない・つながらない……という問題意識からスタートした、ITとメディアをつなぐピッチイベント「Shoot from Osaka(n)」。第6回目となる今回も個性的なサービスが発表されました。

 


 「ピッチ」はアイディアを投げる短時間のプレゼンテーション。一般的には投資家やユーザーに向けて行われるものです。「Shoot from Osaka(n)」は、IT系ニュースを扱う媒体を招待し、在阪メディアの方にも足をお運びいただき、彼らに向かってこのピッチを行うというイベント。

 メディアやコミュニティが集中している東京とちがい、地方のIT系スタートアップには、メディア関係者との意見交換をしたり、なによりスタートアップどうしがつながり高めあうというチャンスになかなか恵まれません。

 「Shoot」には大阪弁の「シュッとした(スマートな)」と「撃ちこむ(Shoot)」の2つの意味をかけています。今回も大阪の「おもろい」「新しい」Webサービスが集まりました。


■Cofame

現在とまったく同じプロセス・作法のまま、アナログな名刺交換をデジタル化できないか……というコンセプトのアプリ。紙を使わずエコ、データ管理がやりやすい、もし仮に紙の名刺を忘れてしまっても、データなら簡単にクラウドから取り出せる……などアナログのいいところ・デジタルの利点を組み合わせたコンセプトが面白い。

Cofame -Before you bring something to the table-


■Picola

「遊び」に関する情報はまさに飽和状態、従来の類似サービスでは検索のための入力量が大きくなるが、Picolaでは「なんとなく」の気分を検索に落とし込むことができる。個別アクティビティを抽出するほか、全体のコースをコーディネートも可能。アクティビティ主催者からの登録も可能で、こうしたスポット情報を独自で持つことでサービスに利点を生み出している。

Picola | ピコラ


■コアトリエ(アマタクリエイティブ)

本町=繊維の町、大阪の経済の中心であり、かつてなんでもそろう町であったが現在はやや寂しい状況にある。その本町の繊維業各社から「3代目」のメンバーが集まり「コ・アトリエ」を創設した。

2013年の4月にオープンし、ギャラリー・販売ブース・制作スペースを提供。地元のデザイナーと企業をいろいろな形でつないでいる。

コアトリエ運営会社 amata creative


■Chatworkのこれからについて

チャット・ファイル管理・タスク管理、ビデオ通話なども可能になった「ビジネス版LINE」として浸透しつつあるビジネス向けWebサービス。現在25万ユーザー、月に1万数千の登録がある。

ニュースその1として欧州という大市場を狙うため、ヨーロッパ経済のハブであるルクセンブルグに子会社を設置した。Skypeや楽天、Amazonもルクセンブルグにヨーロッパ拠点をおいている。

ニュースその2、エンジニアの要望も多かったAPIの公開をはじめる。Chatwork上でいろいろな通知を一元管理するなど、様々なツールとの併用ができればかなり便利になると考えている。

クラウド型ビジネスチャットツール|チャットワーク (ChatWork)


■家作りサービス「Coumfy」

建築・リフォームの際に優良な工務店を検索できるサービス。リフォーム7兆、新築で5兆円の市場があるが供給側工務店はITに強い人がほとんどおらず、情報公開があまり進んでいない。逆に、需要側は適正価格を調べるために深く調べる傾向がある。この2者のギャップを埋めるというコンセプト。工務店が情報を登録できるデータベースを提供する。

また、同サービス家づくりやリフォームを行った場合に施工部分のチェックを無料でおこなう。口コミで行われていた情報交換に加えて、セカンドオピニオン的な存在を目指す。

総務省近畿総合通信局、大阪商工会議所と共催で行われたベンチャー支援プログラム「ベンチャーキャンプ2013」で2位を受賞した

Coumfy


■keiri.in

レシートや通帳のデータは、現在のところ紙からの手入力がほとんど。CSVデータのものもあるが、独自形式のため結局は手作業が多くなる。この作業を削減、省力化して、売上げに関する作業にリソースを振り向けることができるようになる。

 

会計ソフトへ簡単記帳!「Keiri.in」


■ワンダーポート

30代の2割が週に60時間以上働いており、子どもとしゃべったり、顔をみたり出来ない人がおおい。そうしたディスコミュニケーションの解消を図るサービス。5月に大阪で開催されたスーパーハッカソンでの作品をルーツに改良がくわえられている。

絵本のキャラクターをアバターとし、対話ができる「リアルタイム絵本読み上げチャット」になる。インタラクティブなやりとりになるためネットワークごしでも、お互いのつながりを感じることができる。

技術的にはシンプルなので様々なアバターや読み上げエンジンに変えたり写真を撮って口を指定すると動き出すということもできる。すでに展開しているプラットフォームに簡単に導入できるのでサービス化・スケール化が容易なのがメリット。

▶ ワンダーポート – YouTube


■チップ

行列代行など、資格・技術を必要としない私用や雑用を誰かに依頼したりできる「ソーシャルおつかいサービス」。求人広告を出すまでもないような、ちょっとした簡単な作業に特化した募集ができる。地元コミュニティとのつながりを重視していく。

チップ(β) [ソーシャルおつかいサービス]


■farm+biz

急激に減少している農業に都市からの人材流入を促進するサービス。インターンシップによる就農支援型の人材サービスをスタートする。従来のように独立を急がせないことで失敗を防ぎ、早期の離農を防止する。

 

農業体験・インターン就農はfarm+biz(ファームビズ) | 田舎暮らしへの近道は農業で就職!農業体験インターンシップ


■MyISBN(オンデマンド出版サ-ビス)

Amazonオンデマンドを利用し、低コストで出版が可能なサービス。これまでは主に個人向けにサービスを提供してきたが、出版社向けにも一部サービスを展開していきたい。

まず書籍にシリアルナンバーを付与することが可能になり。これをメールアドレスの登録とあわせることで、紙の本に加えて電子版の同時提供など様々なサービス・広報の展開ができるようになった。また流通との提携により書店への配送が可能になり、書店からの受注・紙の本での納入が可能になった。

 

Shoot from Osaka(n)「おもろいもん」や「新しいもん」をアピールするピッチイベント #ShootOsaka

 

 

最初は手探りでスタートした「Shoot from Osaka(n)」も回を重ねるにつれ、発表の内容が洗練されてきています。毎回60ほどの観客席が満席になるのはもちろん、特に在阪の新聞メディアからの出席も増え、イベントの認知とともにスタートアップコミュニティの層もまた分厚くなりつつあるのを感じます。東京圏とはまた違った傾向のアイディアが登場する「Shoot from Osaka(n)」、今後の開催予定は、2014年2月7日(金)と2014年7月25日(金)です。すでに、発表予約の受付が始まっています。

Shoot from Osaka(n)「おもろいもん」や「新しいもん」をアピールするピッチイベント #ShootOsaka

著者プロフィール:株式会社 EC studio スペース 代表取締役 大崎弘子(オオサカンスペース運営)

専業主婦から、アルバイト、そして社長へ。大阪生まれの大阪育ち。バツイチ、2児の母。「日本で一番社員満足度の高い会社」として知られる 「ChatWork(旧 EC studio)」社にアルバイトとして入社、SEO・広報・代表 山本敏行の秘書を経て、グループ会社の代表に。現在は大阪の本町にあるコワーキングスペース「オオサカンスペース」を運営、メンバー数120名以上、多く の協業が生まれ、世界初のサービスがリリースされるなど盛り上がりを見せている。世界26都市で開催される「IT飲み会」の会長でもあり、 「Startup Weekend Osaka」「広報ウーマンミーティングなにわ部」主催。たくさんのコミュニティと関わることで、数多くの協業を実現し、おもしろいプロジェクトに囲まれて生きています。新しいことを考えたり、夢想するのが大好きです。
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