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卸売からメーカーへ、ポケトークWで米国に進出するソースネクスト

ソースネクストが独自に開発する翻訳IoTデバイスの新型機「POCKETALK®(ポケトーク)W」が2018年9月7日から日本での販売を、さらに2018年10月10日には米国での販売をスタートすると発表しました。新モデルは反応速度が向上している他、世界74言語に対応、ディスプレイが初号機と比較して3倍大きくなっているとのことです。

「ポケトーク」シリーズは、2017年12月14日に発売。60か国以上で使えるSIMカードをバンドルし、いつでもどこでも本体のボタンを押して話すだけで50言語以上の翻訳を行うことができるというモデルに注目が集まりました。2020年までに50万台の販売を目指すという宣言に見合った売り上げがあると見られています。

メーカーとしての決意

初号機は外部企業が開発したものを利用していましたが、二号機である「ポケトークW」はソースネクストが主導して開発・生産を行うスタイルに移行。2018年8月29日には製造・品質管理・カスタマーサポートを委託していたジェネシスホールディングスの株4.41%を取得しています。

ソースネクストといえば、さまざまなソフトウェア製品を独自のパッケージ手法で販売する卸売り型の業態でしたが、2017年に「筆まめ」と「ロゼッタストーン」の運営会社を子会社化。ソフトウェア開発力をIoTと組み合わせることで、世界に通用する商品力を身につけていくという考えです。

今回の「ポケトーク W」ではすでに北米大陸や韓国での販売権を取得済み。新たなソフト+IoTデバイスの投入などメーカーとしてのグローバル展開を狙っているとのことです。

【関連URL】
・[公式] ポケトーク

蛇足:僕はこう思ったッス
卸売りは販路を拡大していくという視点では強いビジネスだと思うが、ソースネクストのように単に右から左へと商品を流すだけとは違う事業モデルを展開してきたところにとってはプラスアルファの強みが欲しいところ。ソフト+IoTは大きなチャンスになったということか。翻訳IoTデバイスの分野ではログバーなども展開しておりどこも高い評価を得ているが、ポケトークはじわじわ強さを醸し出しているように思う。次号機はさらに良さそうだ。日本はこうした組み込み型のソフトウェアにそもそも強いという傾向が昔からある。日本ITの復権の切り札のような流れになることを期待したい。

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