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ネット配信とテレビ番組制作のノウハウとは?継続できるネット配信のコツを研究する「Ustreamer Meetup vol.2」【@aco220】


[読了時間: 3分]

8月23日(金)、東京カルチャーカルチャーにておこなわれた「Ustreamer Meetup vol.2 -ネット配信に役立つテレビ自由研究-」に参加してきました。その様子はもちろんUstreamにて配信され、合計視聴数は約4,400となりました。

司会はUstream AngelsのAyano*氏と蛯原天氏、テリー植田氏。

そして今回は、テレビ番組の制作現場におけるノウハウをネット配信に活用すべく、放送作家の倉本美津留氏をゲストに迎えました。

そもそもネット配信とは(Ustreamとニコニコ生放送を例に挙げて)

まず、ネット配信に関してUstreamとニコニコ生放送を例におさらいとして解説をおこなっておきます。

Ustreamが日本語化されたのは2010年の春。その頃はまだ個人が雑談配信もする番組が多く、まだニコニコ生放送も開始される前でした。

Ustreamとニコニコ生放送は配信を始めるための手軽さはほぼ同じですが、後者はプレミアム会員(有料会員)のみが配信でき30分の時間制限(延長手続きが必要)があり、Ustreamに関しては基本的に無料であり、時間制限もなく配信し続けることができます。

テレビ番組の制作においては、編成会議、企画会議、情報収集、プレゼン、出演交渉、スタジオ手配、撮影収録、オンエアなどといった手順があり、プロデューサー、ディレクター、アシスタントディレクター、放送作家、構成作家、カメラマン、音響……などの各専門家により制作されます。

それに対しネット配信は、決まった手順や必要な人員も決まっていないため制作はかなり大変なものの、自由度が高く、個人や団体、企業が自由な形でターゲットに向けて番組制作・配信をおこなうことができます。

ネット配信の現状を目の当たりにした倉本氏は、さまざまな人があらゆる役回りをし企画なども視聴者と共に試行錯誤していく様子が、ネット配信ならではの魅力として面白いといった内容のコメントされていました。

今回はそんなネット配信、特にUstreamを活用している配信者を数名ゲストに迎え、体験談やノウハウを伺いました。

個人・団体によるUstream番組配信の現状とは

まずは「Akitchen☆」を配信する渡部アキ氏。彼女は料理番組を定期配信しており、同時視聴者5,012名、合計視聴者数185,261名という人気を誇る配信者です。

彼女の場合、何を配信したいかではなく自身の目標のためにコンテンツを考え配信を続けてきました。

そもそも始めからコンテンツをしっかり決めてしまうと、長く続けたときに視聴者側はもちろん配信者側にも飽きが来てしまうことがあるのです。

彼女の目的・目標は自らの認知度を上げることであるため、料理番組を配信しつつもそこからブログやPRページへの誘導をおこない、少しずつ目標を達成しています。

さらに彼女は、テレビ番組からアイデアを得て、配信すべきテーマをどのように魅力的なコンテンツとして企画し配信するかを考え形にしていました。

きちんと過去の配信を振り返り、どのようなコンテンツが視聴者にとって魅力的であるか。コンテンツが客観的にどのように見えるのかなどをよく研究されているようです。

また、「MetaMoji TV」を配信する株式会社MetaMoji(スマートフォン・タブレットアプリおよび関連がジェットの開発をおこなう)は、自社の製品や最新情報を配信し、興味を持ってもらった後にアーカイブ(配信を録画として残したもの)をハウツー動画として見返してもらうことが目的とのこと。

渡部アキ氏と株式会社MetaMojiに共通することは

・こつこつ長く続けている(続けるための工夫を怠らない、無理はしない)
・配信内容以外の最終的な目的、目標をもって配信している
・アーカイブを大切している(自らの振り返りとして使う、見返してもらうために残すなど)

といったことでした。ネット配信をおこない、続けたい人において、これらは特に重要なことと言えるのではないでしょうか。

配信機材の紹介や豪華賞品満載のUstreamer検定も実施

Ustreamは配信機材にこだわるユーザーも多く、今回はFOSTEXによる最新機材の紹介もおこなわれました。スマートフォンでの配信にもさまざまな装着可能機器があるため、こだわり出すと止まらなくなりそうですね。

今回はUstream関連の賞品盛りだくさん(なんと豪華FOSTEXの配信機材も含む!)のUstreamer検定というゲームもおこなわれました。

【関連URL】
・「Ustremer Meetup vol.2」アーカイブ(今回の録画はこちらからご覧いただけます)
http://www.ustream.tv/recorded/37686333

・Ustreamer Meetup 配信ページ
http://www.ustream.tv/channel/ustreamer-meetup”

蛇足:もうちょっとだけ言わせて!
私自身がUstream日本語化のタイミングで配信をおこなっていたこともあり、それから3年経った今の番組制作の現状を聞くことができたのはとても有意義でした。その頃はニコ生やツイキャス(TwitCasting)などもなかったため差別化については考えていませんでしたが、UstreamはUstreamとして、配信者の方々はノウハウを身につけて番組制作をおこなわれていることを実感しました。
著者プロフィール:ライター/デザイナー鈴木 梢(あこ)

千葉県生まれ、千葉県育ち、千葉県在住の24歳。新卒で入社したモバイル系制作会社にてスマートフォンアプリやソーシャルメディアを活用したキャンペーンのディレクションを担当し、その後はトレンダーズ株式会社にてソーシャルメディアを活用した女性向けウェブサービスの運用を担当。現在は桑沢デザイン研究所にて学生をしながら、主にフリーのライターとして活動中。
主にウェブに関するイベントレポートなどが得意です。お気軽にご連絡ください。

メール:aco19890220aco[at]gmail.com
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