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VR空間の人やモノに触れることができる手持ちデバイス、米Microsoft Researchが公開 【@maskin】

良質なVRコンテンツの没入感は未体験の人には想像もできないほど強烈だ。“あと一歩” とその先に手を伸ばしても届かない。逆にそれが被験者を現実に引き戻してくれる。

もし、“その先”、VR空間の人やモノに触れることができたらどうだろう?本当に握っている感覚、その質感、その力強さや圧力を感じるのだとしたら。

3Dモデルの形状を動きで伝える小型デバイス

米マイクロソフトリサーチが研究中のコントローラー「NormalTouch and TextureTouch: High-fidelity 3D Haptic Shape Rendering on Handheld Virtual Reality Controllers」は、そうしたVR利用者の夢を叶えるのかもしれない。

この手で持つタイプのデバイスは、VR空間の物体の形状を触感として伝えるようにするもの。研究中のものなのでグローブなどの形状をしていないが、その再現は高精度で本当に触っているかのような感覚を与えるという。

これまで、ペン型のハプティック(触感)デバイスは「Geomagic」や「PHANTOM OMNI」といったものが存在していたが、今回の研究ではピンポイントではなく、4×4の升目に配置された突起が触感を伝え、かつ手で持ち運べるサイズというのが特徴になる。

この度公開されたのは2つのデバイスで、傾斜や形状を認識する「NormalTouch」と表面の状態をフィードバックする「TexTureTouch」。

この技術が実用化するのであればVR空間の人やモノを全方位から触れることが可能になるだけでなく、その質感を得ることができると期待される。

【関連URL】
・NormalTouch and TextureTouch: High-fidelity 3D Haptic Shape Rendering on Handheld Virtual Reality Controllers
http://dl.acm.org/citation.cfm?id=2984526

蛇足:僕はこう思ったッス
 VRやばい。某VRコンテンツパブリッシャーで最新のデート系コンテンツを体験したのだが、かえってこられなくなるほどの完成度だった。臨場感はもちろんのこと、特にモノや人や生き物が目前に迫った時、無視することできない存在感に戸惑いを覚える。「触れないの?よかったー」と安堵するも、もしリアルが触感がそこにあったら生命体としての存在意義に疑問すら感じられるのではないだろうか。
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