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ダン・ギルモア氏の事業難航について

 米国の参加型ジャーナリズムの研究者ダン・ギルモアさんが昨年秋に来日した際に、彼が取り組んでいる市民記者型のニュースサイトの現状についてある程度の話を聞いていたのだが、やはりうまくいっていないようだ。ビジネスウィーイクが「Great Online Expectations Bayosphere wanted to reinvent journalism. Here’s how the dream died」という記事にまとめている(英文、購読料を支払っていないと表示されないかも)。 「ジャーナリズムを作り直そうという夢がどのようにだめになったか」という見出しだ。

 ギルモア氏は、市民記者とプロの記者が1つになって新しいタイプの報道機関をサンフランシスコ周辺地域で作るつもりでいた。
 ビジネスウィークによると、その計画は次のような理由でうまくいかなかったらしい。

 これまでに何度も書いているけど、僕自身はこうした市民記者型ニュースサイトが今後盛り上がりそうにないと思っている。その理由として①ブログや掲示板など自己表現のツール、場が既に幾つも存在するから②「市民記者」という肩書きを与えることで書く気が出る人というのは人数的に限定されるから、などを挙げている。
 「ジャーナリズム」「記者」という言葉にこだわらずに、特定の問題意識を中心にした質のいい言論空間を作っていれば、その中でジャーナリスティックな活動が行われるようになるのではなかろうか。
 日本版オーマイニュースは「既存メディアの権威主義と戦う」という問題意識で運営される計画。それはそれでいいんじゃないだろうか。

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