サイトアイコン TechWave(テックウェーブ)

Google、Microsoftは広告代理店の領域に攻め入ろうとしているのか

という米AdWeekの記事(「Are Web Giants Looking to Edge Out Ad Agencies? 」)

Google last week confirmed the development of a
"Creative Lab," charged with developing ad concepts using its many
products and technologies. To head the effort, Google poached Ogilvy
& Mather New York president Andy Berndt

グーグルは、広告のコンセプトを開発することを目的にした「クリエイティブ・ラボ」という部署を新設し、広告業界の大物をリクルートしたらしい。(超意訳byゆかわ)

大手広告会社は、競合の広告会社よりも、グーグルやマイクロソフトを警戒し始めた、らしい。
グーグルは今まで検索連動型広告の市場を押さえていたんだけど、最近ではブランド広告の市場まで狙っているのではないのか、と見られている。ビデオを表示できる広告ウィジェットなんかも開発したようだし。

It has a similar "ad creation marketplace" for video
spots, and last week introduced a way for advertisers to make their own
print ads for newspapers.


動画広告の制作マーケットプレースなんかも持っているし、広告主が新聞向けの広告を自分で作れるようなサービスも始めたみたい。

グーグルほどではないにしろマイクロソフトも警戒されているらしい。あまり警戒されないように、マイクロソフトは傘下の広告会社アベニューAレーザーフィッシュを売却するのではないかという憶測もあるようだ。

Several agency executives and industry analysts said
they still harbor doubts that Microsoft will keep Avenue A/Razorfish,
since it is not critical to its goal of being an ad operating system,
presents a conflict with a Microsoft unit negotiating to buy media from
other Microsoft units, and potentially alienates agencies uneager to
fund a competitor by buying from Microsoft. Peter Kim, a Forrester
Research analyst, said, "Let’s watch that play out," adding he would
predict Microsoft sells or spins off the agency.


以上のような部分がちょっとだけ面白かった。

But for all the talk about technology, many agency
executives remain sanguine that tech companies can’t replicate
agencies’ combination of creativity and unbiased strategy.

 
Micrsoft’s McAndrews agrees. "People who believe that
all agencies do today can be replaced by a technology solution are just
wrong," he said.

でこの記事の最後のまとめである。「広告会社のサービスのすべてを技術が代替できるわけはない」-そんなのあったりまえ。あったりまえ過ぎて、笑えた。

攻め入られる側の人たちは、非常に警戒しながらも、「それでも全部持っていかれることはないよね」と、自分たちの存在意義を確認したがるもの。メディア業界の取材で、いやというほどこの態度を目にしてきた。

で、メディア業界にも広告業界にも言えることは、攻め入ってきた企業にビジネスを一気にごっそり持っていかれることはない。攻め入ってきた企業は、攻め入られている企業が手をつけていない部分の新しいビジネスをまず取っていくんだ。そしてそのあとで、ゆっくりと時間をかけて、攻め入られている企業の持ち分にも手を出し始める。でもすべてを持っていかれることはない。
これはメディア業界、広告業界に限らず、破壊的テクノロジーに見舞われた業界の一般的な推移なんだ。

モバイルバージョンを終了