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以前書いた ようにマイクロソフトが広告事業に舵を切った理由は、広告システムを核にいろいろなコンピューターシステムが今後つながってくる可能性があるから。広告システムを押さえることで、企業内の各種システムまで囲い込もうという戦略だ。
マイクロソフトに先立って、広告システムに企業内各種システムを既に結びつけたソリューションを提供するベンチャーが幾つか存在する。
米オペラティブ
は2000年から媒体社の広告事業のためのシステムを手がけてきたベンチャー企業。車速度、エンジン回転数、燃料残量などの計器のついた自動車のダッシュ
ボードのように、広告事業を効率よく展開するために必要なデータをすべて表示する「オペラティブダッシュボード」と呼ばれるソフトウエアを提供している。
具体的には、CRM(顧客関係管理)システムや、価格管理や価格予想システム、バックエンドの財務システム、広告配信システムをすべて統合している。自社
サイト上で広告主のキャンペーンを展開したり、広告主向けにキャンペーンの提案を企画したり、特定の広告枠の適正価格を決めたり、広告主に請求書を発行し
たり、など、広告に関連する作業のほとんどが、この「ダッシュボード」上で遂行できるという。
核になっているのはアドサーバーと呼ばれる広告配信システム。最近、オンライン広告関係者と話をしていると、自社でアドサーバーを持つことを希望するサ
イト運営者が増えている、という声をよく聞く。オペラティブ・ダッシュボードは、こうしたサイト運営者のニーズに応えるものなのだろう。2007年10月
には、ニューズ・コープ傘下のフォックス・インタラクティブ・メディア社がオペラティブ・ダッシュボードの採用を決めた。(* )フォックス・インタラクティブ・メディア社は、世界最大のSNS「マイスペース」を運営している。マイスペースは、グーグルと広告配信契約を結んでいるが、すべての広告枠をグーグルが押さえているわけではないということなのだろう。
オペラティブのように、広告配信を軸にした統合システムを提供する企業に SolbrightやFatTail、 Fiviaなどの企業があるようだ。
参考記事 ガートナー「Online Ad Sales Meet Information Technology at Fox 」
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