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CUとかLinkedInとか、日本にビジネスSNSは根付くのか

周りでまだCU祭りが続いている感じだし、昨日参加したコンカンのセッションにLinkedInの人が出ていたこともあり、日本にビジネスSNSが根付くかどうか考えてみた。
まず日本のネットは匿名中心文化だから、実名SNSは無理、という考え方。確かに日本のネットの価値の1つが、匿名で本音を語れるところにあるし、今のところそれが最大の価値かも知れないので「日本のネットで実名主義は根付かない」という意見になるのだと思う。
でも実名にするメリットができれば、結構多くの人が実名を名乗るんだと思う。
そのメリットの1つ、というか最大のものが人脈作り。多くの社会人にとって人脈は、非常に価値が高い。アメリカでもネットワーキングという言葉で人脈作りの重要性が語られるけど、見ず知らずの人でも平等に扱おうとするアメリカのビジネス文化とは異なり、日本人は知り合いの紹介があるのとないので話の進み方がぜんぜん違う。アメリカで取材をしていたとき、比較的だれにでも会えた。相手が僕に話しすることで得ることのできるパブリシティというメリットだけで会うかどうかを判断してくれた。共通の知り合いがいなくても会えた。日本では講演依頼など何かのお願いをする場合に、だれか知り合いを通じて紹介してもらうのとそうでないのでは、結果が全然違う。
つまり日本のほうが人脈を重視する。人脈の価値が高いのだと思う。
そうであるならば、その人脈拡大の手段の1つとしてビジネスSNSの有効性が立証されれば、多くのビジネスマンはネット上で実名を公開するんじゃないかなあ。

それでもビジネスSNSが成立するかどうかは別問題。アメリカとかでLinkedInが普及した理由の1つは、みんな頻繁に転職する風土があるからだと思う。
僕はアメリカの大学を出て、シリコンバレーで長年働いていたからアメリカ人の人脈が豊富だと思われがちだけど、実はそうではない。だってみんなすごい勢いで転職するんだもん。長年ためた名刺ファイルは、今では単なるゴミの山になっている。
僕がアメリカにいた2000年以前にFacebookやLinkedInなどのサービスがあれば、今でももっと多くのアメリカ人とつながってられるのになあ。
つまりビジネスSNSの最大のメリットの1つは、転職した知人とつながっていられることにあると思う。
1つの会社に働き続ける知人が多ければ、ビジネスSNSなんていらない。だってその会社に電話すれば、その人の居場所がすぐに分かるから。
ということは転職がまだそれほど頻繁ではない日本では、ビジネスSNSの機は熟していないのかも。でもネット業界などの一部業界では転職率が高い。ネット業界を中心としたビジネスSNSはありかもしれないけど。
一方で、ネットでつながっただけでは本当の知り合いと考えない人が多いのであれば、ビジネスSNSの運営者は「箱を作ってオシマイ」と考えずにリアルイベントを絡めるべきかも。そう考えるとSNSという形じゃなくて、昔流行ったホームページリングみたいな感じで、同じようなテーマのブログをつなげる仕組みを業界ごとに作ったほうが面白いようにも思う。ブログリングのトップページをWikiか何か共同編集可能なものにする、という形のビジネスコミュニティを作ってはどうだろう。まずは広告系ブロガー飲み会で、Wikiを立ち上げてSNS的なものを作ってみてはどうですか、そこのあなた!

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