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これまではライバル同士だったのに、新しい敵が手強いとなると急きょ共同戦線を組む。最近メディア業界のアチラコチラでよく見かける光景だが、こうした共同戦線ってだいたいうまく行かないものだと思う。
その理由の1つは、船頭が多過ぎる船はどちらに行けばいいのか分からないということ。もう1つは、敵がいなくなれば元のライバル同士に戻るから。
つまりもともとうまく行くはずのないスキームだということだ。
でも秩序を崩す新しい敵が憎くて仕方がないので一時的にでも大同団結してしまう人間の性の悲しさよ。
米国の出版大手が手を組んだ。News Corp、Conde Nast、Meredith、Hearst、Time Inc.の大手5社だ。AmazonのKindleや、これからAppleが出してくるであろうといわれているタブレット型パソコンに、新聞、雑誌の流通を牛耳られてたまるものかと、団結したわけだ。名前はまだないんだそうだ。正式発表は来週だとか。でも既にいろんなサイトが報じている。PaidConten.orgとかLos Angeles Timesとか。なんでもKindleに対抗する電子ブックリーダーを開発するのだとか。
でこうしたことやる人たちはすぐ数を自慢したがる。今回のスキームでもすべての雑誌、新聞を合わせると1億4460万人の読者が存在する一大サービスになる!ってことなんだけど、それがなにか。
確かNews社も同様のコンソーシアムを独自に立ち上げるとか言ってたよなあ。どう整合性つけるんだか。単に名前を並べただけじゃないのか。
今回のスキームの目的として4つ上げられている。
Four key goals: The venture has four key goals initially:
—Be ready for full-color devices with an application that renders publications “in beautiful form” and in “recognizable” form.
—Develop a platform that can enable that across multiple devices, operating systems and screens.
—Develop a common digital storefront where consumers can easily make purchases and get universal access on any device as they buy digital products from their publisher.
—Work with advertisers to co-develop new advertising forms that Squires expects will be more immersive with the power of digital delivery. “This has the potential to be a new and vastly important branding medium for advertisers, particularly with larger screen devices.”
でもこの程度の目標なら、別にKindleでもAppleのタブレットでもいいじゃん。コンテンツのプロでハード機器の素人がハード作ってもAppleに勝てるとは思えないけど。
既得権益を守りたいという保身の大同団結が作り出すデバイスと、ユーザーに新しい価値、新しいライフスタイルを提案したいという思いで作り出すデバイス。消費者はどっちを選ぶと思う?
テクノロジーを使って新しい価値を社会に提供するようになろうぜ。