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米パニック社、AJAXを駆使し「搭乗案内」のような社内情報共有システムを公開 【増田(maskin)真樹】

Mac OS X向けソフトウェア開発で知られる米Panic社は現地時間の3月8日、社内向けステータスボードを開発したと発表した。複数プロジェクトの進捗ステータスなど社内向けに必要な情報を1ページにまとめ、AJAXを活用してサムスンの46インチ壁掛け液晶ディスプレイに常時新しい情報が表示されるようになっている。その姿は、まるで空港の搭乗案内表示板のよう。


AJAXによって常時更新されているのは以下の情報

電子メールキュー ? メッセージ数/何日間
プロジェクトの状況 ? 見られたら大変な機密情報
重要なイベントのカウントダウン
収入 ? 昨日比
バス到着時間
カレンダー
社員のTwitterメッセージ
@Panic 関連のTwitterメッセージ

実装については、メールキューはIMAP関連のライブラリ、カレンダーはオープンソースの「PHP iCalendar」でMac OS X Serverカレンダーをパース、Twitterは公開API(JSON)、バスの時間は運行会社が公開しているAPI(すごい!)などを使用し、社内エンジニアが2人で3週間をかけて開発した。ハードウェアについて、液晶以外にマウントの仕様についても公開されている。

パニック社のスタッフのコメントによれば、ノルマ的プレッシャーを与えず、シンプルで共有できる数値として常時更新することで「社内の状況」を一望できる点が評価されているという。

技術的にみれば、実装だけならそんなに多くの時間は必要ないと考えられる。しかしながら、ハードウェアの選定から、洗練された情報の加工など、見習いたい部分が多数あるといえるだろう。

[公式 Panic]
[公式 the Panic Status Board]

 

著者プロフィール:増田(maskin)真樹

 1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。
 週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連雑誌で活躍。
 独立系R&D企業のマーケティング部責任者の後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの立ち上げに参画。
 ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。ニフティやソニーなどブログ&SNS国内展開に広く関与。
 現在、複数のメディア系ベンチャー企業にアドバイザー・開発ディレクターとして関与。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。
 書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。詳しいプロフィールはこちら

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