サイトアイコン TechWave(テックウェーブ)

悪口言ったらiPhoneアプリがAppStoreから消えた?【湯川】

 iPhoneのアプリ市場であるAppStoreにおけるAppleの一方的な削除に対する批判が高まっているが、ある開発者が業界の会合でAppStoreの悪口を言ったあとに、その開発者のアプリがAppStoreから一方的に削除されるという事態が発生した。削除の理由がAppleからまだ知らされていないため真相は謎だが、悪口を言ったことが原因ではないかという見方が米国のブログ界隈で広まっている。しかし、別にAppleの肩を持つわけでもないが、よく調べてみるとAppleが一方的に悪いわけでもなさそうだ。


 Kotakuや、ErictricTechnologizerによると、Zits & GigglesというゲームがAppStoreから削除された。このゲームは画面に表示された肌の上のニキビをタッチすることでつぶしていくという単純なゲーム。

 ゲームを開発したTommy Refenesさんによると、AppleのAppStore担当者から「あなたに連絡を取ろうとしています」という内容の電話番号が記載されたメールが寄せられたが、電話やメールで連絡を取ろうとしてもまだ連絡がつかない状態が続いているという。

 Refenesさんによると、削除の理由として考えられることは2つ。1つは、先週開催されたゲーム開発者のカンファレンスでRefenesさんが「iPhoneのAppStoreなんて大嫌いだ」と酷評したことで、Appleの担当者が怒って削除したという可能性。もう1つは、ゲームの価格を引き上げても売れるかどうかを実験していたため。

 Refenesさんによると、ニキビをつぶすという非常に単純なゲームであることがゲームの説明文やレビューに書かれているにもかかわらず、料金を引き上げても購入するユーザーがいた。そこでどこまで料金を上げることができるかの実験をしていたという。15ドル、50ドル、299ドルと引き上げて行っても買うユーザーがいたことから、削除される直前は400ドルで販売していたという。

 400ドルも支払ったのに内容がニキビをつぶすだけという非常に単純なものであれば、購入したユーザーが怒ることはまず間違いない。確かにレビューを読まなかったユーザーに落ち度があるのかもしれないが、こうした実験をAppleが快く思わない可能性は十分にある。

 この実験が理由でアプリが削除されたのか、AppStoreを批判したから削除されたのか。それともその両方が原因だったのだろうか。

 わたしは、Apple酷評を受けてAppStore担当者がRefenesさんのアプリに関心を持ち、調べたところあまり感心できない実験をしていたのでAppStoreからこのアプリを削除した、というのが本当のところではないかと思うのだが。

【関連記事】
Appleは封建時代の領主=米権利団体が一方的な契約内容公開
無線LAN基準変更でYahoo!地図, セカイカメラなどのiPhoneアプリが非公開に
Appleが性的アプリを全面禁止=米ブログChilliFresh

モバイルバージョンを終了