「ジョブズ短気で中国無視がいい」＝レノボ会長【湯川】

tsuruaki

14年前

　英紙Financial Timesによると、同紙の取材に対し中国パソコン大手レノボのLiu Chuanzhi会長は「スティーブ・ジョブズが短気で、中国市場に熱心じゃなくてよかった」と語った。同会長は「ジョブズは天才」「もしAppleがレノボ同様の労力を中国に注ぎ込んでいたら、大変なことになっていたと思う」と述べたという。

　cnetによると、iPhoneは昨年10月に中国のChina Unicomから発売になったが12月の時点での販売台数はわずか10万台。China Unicomの1億4400万人のユーザー規模から考えると、さっぱり売れていないと言ってもいいレベル。

　中国でのiPhone不振の理由としては、（１）既に模倣品がかなり格安な料金で出回っているから、（２）iPhoneで無線LANが使えないから、といわれる。

　中国政府は独自の無線LAN規格のWAPIに準拠していないデバイスの中国国内での販売を禁止していた。このためAppleは予定されていた発売日に無理やり合わせるために無線LAN機能を無効にして出荷。ところがその後、中国政府が規制を緩和、WAPIを使わなくても無線LANの選択肢の1つとして搭載しているデバイスの販売が認められるようになった。

　同会長によると、レノボ初のスマートフォンであるLePhoneはWAPI準拠に加え、使い勝手を中国ユーザーに徹底的に合わせたことで、iPhoneと戦っていく上で有利な状況にあるという。

　もしAppleが発売日を延期してでも中国ユーザーが求める機能を搭載するなど中国市場に熱心に取り組めば、レノボにとって脅威となっていたはず、と同会長は言うわけだ。