- 雨を降らせる機械からiPhone電脳メガネまで「自分が欲しいから作った」Mashup Awardめっちゃ楽しい12作品【鈴木まなみ】 - 2013-11-19
- スマホアプリは大手有利の時代【湯川】 - 2013-07-05
- そしてMacBook Airは僕にとっての神マシンとなった【湯川鶴章】 - 2013-06-14
米Business Insiderは、Googleなどからの出資を受けソーシャルゲーム大手の米Zyngaの手元に3億4000万ドル以上の現金があると報じた。Zyngaは業績が好調で既に黒字化に成功しており、現状の事業継続に追加投資は不要な状況。関係筋によると、競合他社を買収するための資金を集めているのだという。
Business Insiderによると、ゲーム大手の米electronic arts社が2008年にソーシャルゲーム大手のPlayfishを買収した際に、ZyngaのCEOのMark Pincus氏は、自分たちがPlayfishを買収したかったと語ったという。Business Insiderは、Zingaが手元の現金を使ってFacebook上での競合ソーシャルゲームメーカーを買収するのではないか、と指摘している。
3億4000万ドルの中には、ソフトバンクが出資したとされる1億4700万ドルも含まれるんだろうな。(参考記事:Zyngaってどんな会社?【湯川】)
さてZyngaがどこを買収しようと考えているのかというと、僕は日本もしくは中国のソーシャルゲームのベンチャー企業じゃないかと思う。あるウェブ系ベンチャーの社長がTwitter上で「日本のベンチャーにとって未経験の状況になる。黒船来襲だ」と書いていたので、何のことだろうと思って、ある会合でばったり会った際につかまえて話を聞いてみた。彼が匿名を条件に語ってくれたことは、米国のソーシャルゲーム系の大手が買収先を物色しているということだった。「今まで国内市場にだけ注力してきたベンチャーが、急に世界市場に引きずり出されようとしている。心の準備ができていない社が多いんじゃないかな」と言っていた。
札幌で開催されたInfinity Venture Summit(IVS)にはZyngaが登壇していた。別に講演料目当てでわざわざ札幌のイベントに出席したわけではないだろう。
またある会合で日本のゲーム系の企業の社長と話していたら、彼が突如「Zyngaは確かにビジネスとしては成功しているかもしれない。でも開発者のクリエイティビティをだめにする」と脈略もなく怒り始めた。ひょっとして自分の会社や知り合いの会社にZyngaから声がかかったのかもしれない。
というように、こうした状況証拠からみてZyngaが日本のゲーム系ベンチャーを狙っている可能性が十分にあると思うのだけど、どうだろうか。
【関連記事】
Zyngaってどんな会社?【湯川】
米ソーシャルゲーム大手がモバイルに照準=日本と正面衝突必至【湯川】
日中米ソーシャルゲーム事情(1)米国【湯川】 : TechWave