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“誰でもプログラマー時代”の先端サービス「QuickFuse」【増田(@maskin)真樹】

Googleが7月13日、コーディング不要で誰でもAndroidアプリが開発できるサービス「App Inventor for Android」を発表したことで、アプリ開発への関心が高まったという人が多いようだ。ちなみに、iPhone/iPod touch向けにコーディング不要の開発サービス「Yahoo Pipes」2007年から提供されているので、こちらも試してみてはどうだろう。

コーディングが不要でグラフィカルなUIでプログラミングができるサービスは15年くらい前からしばしば登場しては注目を浴びた。ただ、当時は、メールとウェブとオフィスという三種の神器が使えれば満足というユーザーが大半で、アプリを開発する需要そのものがなかった。今は、単機能型アプリが有料で提供できる時代。面倒なプログラマー向け言語を覚えずに自分のアイディアを実現できるのならば飛びついてもいいと思っている人は多いのではないだろうか。

そんな中、こんな要チェックのサービスが注目を浴びている。PlumVoiceの「QuickFuse」だ。

電話アプリを開発

上の画像は、アイコン同士をつなげ、簡単な設定をするだけで電話を使ったサービスを開発できる「QuickFuse」でつくった簡単な例。電話をかけると「Welcome to QuickFuse」と音声が流れ切れるというもの。
日本ではあまり馴染みがないものだが、この手のツールとしては複雑かつ課金に対応しつつ、洗練されたUIを備えるものとして注目を浴びているものだ。というわけで、できることをざっと紹介してみよう。

マウスで機能を並べるだけ

始めての人でもパズルゲームをやる感覚ですぐに操作可能。「QuickFuse」のトップページにある[Try it now!]ボタンをクリックすれば、エディト画面をおためしできるので試してみよう。

複雑な条件設定にも対応可能

この手のサービスは、できることが限られていることが多いが、QuickFuseの場合、逆にできないことの方が少ない。複雑な条件分岐やイレギュラーケースへの対応も完璧だ。視覚的にミスが発見できるのがコーディングより優れた点。

外部データベースとの連携ももちろんOK

当然のことながらデータベースシステムとの連携も可能なので、既存のビジネスの拡張にも使用できる。

ここまで自由にプログラミング可能になると応用方法も多様にになる。サイトに提示されている例では「自動アンケート」「注文ダイヤル」「タイムカード」などがあった。
現在のところ米国内の電話番号しか用意されていないが、日本国内版がリリースされたら相当なインパクトがあるのではないだろうか。

■ Create IVR applications in minutes :: QuickFuse
http://quickfuseapps.com/

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著者プロフィール:増田(maskin)真樹twitter:maskinmetamix)

 1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連雑誌で活躍。
 独立系R&D企業のマーケティング部責任者の後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの立ち上げに参画。帰国後、ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。ニフティやソニーなどブログ&SNS国内展開に広く関与。
 現在、複数のメディア系ベンチャー企業にアドバイザー・開発ディレクターとして関与。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。

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