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「メールの時代は終了しました」 非常識な企業による非常識なコミュニケーションサービス「チャットワーク」が登場【増田(@maskin)真樹】


[読了時間:3分]


 電子メールが日本で普及し初めてはや十数年。迷惑メールに汚染されながらも、ビジネスではもちろん、一般家庭でもコミュニケーションの常識として活用されている。が、しかし、正直いってメールは面倒だ。

 挨拶文からフッタ、添付ファイルの作法などなど、“何で電子メディアでここまでやらないといけないの?” と感じつつも、ぶしつけなテキストは確実に相手を不快にする。そこで、あの非常識な会社が、新しいコミュニケーション環境「チャットワーク(ChatWork)」を打ち出した。その名の通りチャットのサービスである。





 とはいえ、いわゆるインスタントメッセージ的なチャットがポンと用意されているわけではない。電子メールにおける、“読み忘れ” や “CC:し忘れ”、“荒れるML”、“デカイ添付ファイル”などなどの問題を解決しつつ、タスク管理やグループ討議を円滑化する実務上重要な機能がクラウド上のチャットサービスに融合されているのだ。もちろんIP通話(Skype経由)による音声会議も可能。

 サービスは、コンタクト(住所録)数が40件、グループチャット数が14個、ストレージの大きさ100MB 40MBまでの制限があるプランが無料で提供されている。1アカウントあたり月額400円の有料プランでは、制限が無くなるほか、ストレージが4GBと大幅に拡大される(詳細はサービスページで)。スマートフォンにも順次対応する。

 開発運営のECスタジオ 山本敏行社長は「自社で活用してきたコミュニケーションインフラをサービス化しました。問題を一気に解決できる3つの機能をまとめています」とその魅力を語る。

1. メーリングリストの代替→スカイプチャット(個人用途なので無理がある)→チャットワークのグループチャット
2. TODO管理ツール(たくさんあるが難しい物も多い、みんなバラバラ)→チャットワークのタスク管理
3.ファイルサーバー(社外からアクセスできない)、ファイル交換サービス(セキュリティ、期限切れる)→チャットワークのファイル送信機能

1. メーリングリストの代替

 MLは特定の相手を宛先に記載して “1対多” でマイクを取りあうかのように交流するもの。一つのトピックが基本で、話題がずれないように記事を引用しながらコミュニケーションし続けるため、見にくいし構造上誤解も生じやすい。せっかく議論が進行したのに “○○くんが入ってないじゃないか” とかいわれると本当に面倒だ。

 なら、スカイプとかG-Talkのようなチャットがいい。と思う人も多いのだが、チャット系ソフトが使えないオフィスも多いし、何より個人用途のサービスなので何かと不安。チャットワークの場合、ウェブベースでグループチャットを中心に設計されており、通信も常時httpsで保護されている。対話対象の追加もアイコンリストから選択するだけでいい。みんなの大好きなエモーティコン(絵文字)も使用できる。

 グループ内投稿の未読は、タイトル一覧に件数で表示されるため、見逃しが激減する。特定の話題に返事を書いたり、引用しつつの投稿も簡単だ。投稿毎に送信する相手を選択することもできる。使い勝手はいわゆるショートメッセージと同じ。手軽に濃密なコミュニケーションが可能になる。

グループ名の横に未読件数が表示される

スレッドという概念はないが、返事や引用の際は投稿同士の関係がわかりやすく表示される

2. TODO管理ツール

 グループでのコミュニケーションが円滑になれば、“いいアイディアだね、じゃあ、3月10日までにやっておいて” といった具合にタスクが発生する。MLでは、これが見逃がされ問題になる。チャットワークでは、投稿時に「タスク」ボタンをクリックすると、担当者と期限を付与することができる。その投稿はそのまま、TODO一覧に追加される仕組みだ。

チャットに投稿する流れでシームレスにタスク管理ができる

タスクは右側ペイン(列)に自動で追加される

3.ファイルサーバー

 文書や画像、表計算などのファイルもチャットワーク内で共有できる。やり方は簡単。同じようにチャット投稿時に「ファイル送信」ボタンをクリックするだけ。対応するファイルはチャット部分でプレビューされる。アップロードしたファイルは、タスクと同じ場所にリスト表示される仕組みだ。

 ざっと紹介したが、デスクトップ通知やURLの自動リンクなど便利な機能が盛り沢山。使用すればするほど、その便利さを実感する完成度となっている。さらに、Googleカレンダー連携や「いいね!」ボタンなどの機能追加が近々提供されるとのことで期待したい。

(追記)オフィスに電話が無い会社から誕生


こちらはチャットワークを開発したECスタジオの三軒茶屋オフィス。ここには有線電話が一台もない。左手の大きな液晶ディスプレイにはビデオ会議PlayStation3接続されている。スタッフは全員iPhoneを所有し、チャットワークでコミュニケーションしている。

【関連URL】
・クラウド型ビジネスチャットツール|チャットワーク
http://www.chat-work.com/ja/
・「お客に会わない」で有名 日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方 【増田(@maskin)真樹】
http://techwave.jp/archives/51523657.html
・iPhoneとツイッターで会社は儲かる(山本敏行著)[国内初書評]
http://techwave.jp/archives/51399305.html

蛇足:僕はこう思ったッス

これぞリアル&クローズド時代のサービス。会社内やプロジェクトでチームを組んでいる人にはかなりオススメ。本当にネットコミュニケーションの常識を覆すと思う。ちなみに、個人の集まりであるTechWaveではfacebookのグループ機能でコミュニケーションを取っているが、機能的にはチャットワークに軍配。スマートフォンアプリが登場したらコミュニケーションサービスとしては完璧じゃないかな、という印象。もっと使ってみるじょ。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 コードも書けるジャーナリスト。十代からメディアクリエイターとして活動。週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして90年代を疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスの起業に参画。帰国後、ネットエイジで複数のスタートアップに関与。フリーで関心空間、富裕層SNSのnileport、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。“IT業界なら地方で成功すべき”という信念で宇都宮市から全国・世界で活動中。 / ソーシャルアプリ部主宰。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。
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