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YouTubeの手ぶれ軽減機能、スマートフォン動画のゆがみに最適化【増田@maskin】


[読了時間: 2分]

 Google YouTubeが2011年6月から提供している動画編集機能に「ブレ軽減機能」があるのを知っているだろうか。アップロードした画像を対象に、手ぶれはもちろん、かなり激しくブレた動画も安定した映像に調整してしまう優れものだ。

 ただ、iPhoneなどスマートフォンで撮影した動画で変に歪んでしまい、うまく軽減できなかったことがあった。実は特殊な問題があり、修正できなかったのだ。

スマートフォン特有の歪み問題を解決




 その問題は、スマートフォンの「Rolling Shutter(ローリングシャッター)」という撮影機構に原因がある。このシャッターで、ブレ状態で静止画を撮影すると、冒頭の写真のような(これはPointGrey社が使用した参考画像でスマホのものではない)ゆがみが発生することがあるというのだ。

 そこでGoogleは、この問題に対応する技術を開発し、ブレ防止機能に実装したという。

 というわけで、以下が手ぶれ防止機能のデモ動画。上がかなり激しい手ぶれが発生している動画で、たしかに建物や人がぐわんぐわんと歪んでいる。下がYouTubeの動画編集モードで手ぶれ機能をONにした映像。




 最近のビデオカメラはデジタル化が浸透した上に、HDクオリティは常識で、性能面でかなりの所にまで進化している。特に手ぶれ機能についてはSonyの最新機など驚愕のパフォーマンスを発揮するような状況だ。

 iPhone4Sにも手ぶれ軽減機能が搭載されたりしているが、デジカメやスマートフォンなど手ぶれ機能が不十分な端末も多く存在するのでオンラインアプリケーションとして十分な機能が提供されるのは嬉しい限り。

【関連URL】
・Video Stabilization on YouTube
http://googleresearch.blogspot.in/2012/05/video-stabilization-on-youtube.html

蛇足:僕はこう思ったッス
日新月歩のテクノロジー。地味なアップグレードではあるけど、こうして一つ一つ問題を解決することでデバイス利用者の発想が拡張していくのを実感する。それとプラットフォームの強さ。こうした技術革新が活きる場づくりは大切だなとつくづく思う。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。大手携帯キャリア公式ニュースサイト編集デスク。TechWaveでは創出支援に注力、生み出す側を応援し自分でも作るがモットー。
メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・Twitter @maskincoffee-meeting 詳しいプロフィールはこちら


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