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楽天の電子書籍リーダー「kobo」が7月19日、発売日をむかえ、予約購入者の手元に届き初めている。筆者の元にも届いたので、早速レビューしたみた。
楽天koboのラインナップは、本体カラーシルバー・ライラック・ブルー・ブラックの4種類。購入したのはブラックモデルで1年延長保証付きの8980円(税込)のもの。
美麗な箱に輝く「kobo rakuten」の文字が印象的だ。果たして対抗馬Amazon Kindleシリーズとの差はいかほどか。
軽さや見やすさはKindleと同じ
筆者は、米Kindleのユーザーなので、初めに気になったのは使いやすさ。軽さや電子ペーパー(E-Ink)の美しさ。実際に、Kindle の第三世代キーボードモデルと楽天koboを並べてみる。
さすがに同じE-Ink社の電子ペーパーだけに表示能力に差は見られない。表示エリアも同じようだ。キーボードが無い楽天koboのほうが縦方向に小さいが、厚みは楽天koboの方がある。大きいと言われるKindle Fireと厚みはほぼ同じだった。本体重量は約185g。全面ラバー状でもちやすく片手で持っていても全然苦にはならないだろう。なお、電源はスライド式のものが右上に、端子は下部にマイクロUSBと、左下に外部機器接続端子がある。Kindleには音声用(スピーチ機能や音楽再生のため)ミニジャックがあったが、楽天koboには無い。
画面の見やすさについては、同じ電子ペーパーだけにかなり明るい場所(晴天環境で撮影)で閲覧してもクッキリしていてストレスはない。焦点はUI&レイアウトと日本語フォントだが、以下、御覧の通り、ルビまで美しく見える。
一方でこちらはKindleで日本語テキストファイルを表示したところ。十分美しいが撮影したのは海外モデルのため、フォントは一種類しか選択できない。ただ、日本国内版では複数のフォントがインストールされると考えられるため、表示性能では差が出ないと考えられる。
セットアップと書籍の購入は専用アプリケーションから
購入後初めにやることは、楽天kobo専用アプリケーション(MacOSXおよびWindowsのみ、ダウンロードはこちらからhttp://rakuten.kobosetup.com/)を取得して、USBケーブル経由で同期をすること。今日入手したモデルでは、システムアップデートも行なわれるため、ファイルの取得とアップデートに10数分程度時間を要した。
楽天koboアプリケーションでは、電子書籍のブラウズと購入を行うことが可能。いくつかのジャンルを眺めたが、日本語の本は提携している講談社が中心でかなり数は少ない印象。以下のように、海外の作品が大半を締める状態。というか一番上に楽天 三木谷社長の書籍が並んでいるのは、、、。
以下は、楽天kobo起動後の画面。本体には宮沢賢治「銀河鉄道の夜」など7つの名作がプリインストールされている。Wi-Fiでインターネットに接続することで、書籍の購入を直接行うことが可能。ただ、電子ペーパーは反応速度が早くないため、PCアプリケーションで購入&同期するのが快適。
漫画を購入したみた感想
日本ならではということで、実際に漫画を購入してみることにした。かなり数は少ないが、諫山創さんの話題作「進撃の巨人」があったので購入。
価格は、紙だと440円(楽天ブックス)だた、420円で購入できた。決済には、出版社との契約上の問題で楽天ポイントを使用することができず、楽天アカウントでクレジットカード決済を行った。(注意:作品によって条件が異なり、他の書籍ではポイントを使用することができた ) 完了後、PCアプリから「ライブラリの更新」ボタンをクリックする必要があった。ちなみに、Amazon Kindleは、購入すると自動でデバイス等に同期される。
しばらくすると楽天kobo端末側で、Wi-Fi経由でライブラリの更新がかかり、メニュー一覧に登場。早速読んでみる。
各種メニューを表示しているところ。作品は小さい文字もちゃんと見える。フォントはモリサワから2種類提供されており切り替えることが可能。。白がベージュっぽい色だが、黒がはっきりしているため迫力がある。右下のアイコンから、目次や全文検索、ページ位置を確認したり、フォントの種類やサイズ、拡大縮小などを調整することができる。下は最大レベルまで拡大したところ。
美しい画面。漫画の閲覧には不自由さはない。作品にもよると思うが「進撃の巨人」の場合、“もっと大きな画面で読みたい” と感じた。
楽天koboには、Facebook連携できる「Reading Life」という機能があり、このように読書中の作品をコメント付きでシェアすることもできる。その他、文章を選択してメモを共有するなど、いわゆるソーシャルリーディングも可能になっている。文字を選択して辞書を検索することも可能だ。これら多様な機能を使うと、成果に応じたバッジが提供されるなどの遊び要素も付け加えられている。
と、このような感じで、Kindleと比較しながら試用してみたが、若干歴史のあるKindleの方が優れている面があるものの、書籍を読むための端末としては価格も安いし十分な機能を備えていると感じた。あとは、誰もが気になる「日本のコンテンツ」の拡充だ。現段階におけるコンテンツ量では、なんとも評価できないが、今後に大いに期待したい。
【関連URL】
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kobo Touch (ブラック) |
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。TechWaveの活動タグは創出・スタートアップ・音楽・表現・ミディアム・子ども・日本・世界・共感。