Beatroboが総額 US$1.1M の資金調達、ローソンHMVエンタテイメントと資本業務提携【@maskin】

maskin

11年前

About
Latest Posts

Editor In Chief at TechWave.jp

1990年代初頭から記者としてまた起業家としてITスタートアップ業界のハードウェアからソフトウェアの事業創出に関わる。シリコンバレーやEU等でのスタートアップを経験。日本ではネットエイジ等に所属、大手企業の新規事業創出に協力。ブログやSNS、LINEなどの誕生から普及成長までを最前線で見てきた生き字引として注目される。通信キャリアのニュースポータルの創業デスクとして数億PV事業に。世界最大IT系メディア（スペイン）の元日本編集長、World Innovation Lab(WiL)などを経て、現在、スタートアップ支援側の取り組みに注力中。

Latest posts by maskin (see all)

[読了時間: 2分]

　浅枝大志氏率いる米beatroboは2014年4月21日、ローソンHMVエンタテイメントおよびGenuine Startupsを引受先として、総額110万米ドルの第三者割増しp増資を実施したと発表した。

　これにあわせ、ローソンHMVエンタテイメントとの間で戦略的業務提携を締結。デバイスと連携してスマートデバイス等で楽曲等を再生できるサービス「PlugAir（プラグエア）」の本格的な普及拡大に向けた製造体制を構築、事業開発体制の強化に乗り出す。

「PlugAir（プラグエア）」は2013年10月31日に発表された、イヤホンプラグ型専用デバイスと連動するデジタルコンテンツ配信サービス。専用デバイスをスマートフォンに挿すだけで特定の動画や音楽などをインターネット上から再生することができるというもの。購入者自身以外でも特定の期間だけ試聴できる機能があり、「これいい曲だから聴いてみて」とリアルの世界でクチコミが拡散する期待のサービス。

　発表後、米Universal Music Groupの日本法人ユニバーサルミュージック合同会社と提携しアーティスト「ハジ→」の新曲「 White Winter Love。」を販売したり、世界的アーティティスト「LINKIN PARK」とのコラボとしてクラウドファンディング企画を実施したりしてきた。

　ローソンHMVエンタテイメンは、音楽コンテンツのみならず、チケットや書籍ECなどを運営しており、デジタルコンテンツの多角的展開に乗り出すと見られている。

【関連URL】
・第三者割当増資によるシリーズA 総額 US$1.1M の資金調達、ローソンHMVエンタテイメントとの資本業務提携、及び日本子会社設立のおしらせ
https://www.plugair.com/ja/2014/04/21/raise-seriesa-and-partnership-with-lawson/
・beatrobo 浅枝大志氏トークイベント、12月16日(月)13-15時開催 @maskin
http://techwave.jp/archives/umigame2013talk_beatrobo.html
・Beatrobo、世界的アーティティスト「LINKIN PARK」とコラボ開始【@maskin】
http://techwave.jp/archives/beatrobos-plugair-collaborate-with-linkinpark.html
・Beatroboが革命的新サービス「PlugAir（プラグエア）」発表、ユニバーサルミュージックと提携し新しい音楽提供の形を実現【@maskin】
http://techwave.jp/archives/beatrobo-plugair-launching.html

蛇足：僕はこう思ったッス

「PlugAir」はコンテンツ配信の未来への期待にあふれるプロダクトである一方、先端をいく取り組みだからこそ、どの領域で火がつくか検討もつかないという状況が少なからずあった。今回の業務提携のポイントは本文末尾に書いた通り、これまで音楽事業のレールを歩いてきたbeatroboが、ハードウェアを活用したデジタルコンテンツ配信プラットフォームへと進歩したことにある。日本オフィスも設立し、当面日本に腰をすえることになるのだとは思うが、それよりも多角化したことのウェイトが大きい。
ただ油断ならないのは、もう十年以上前からハードウェアキーのプロダクトが存在していた点。単なる過去の焼き直しは総じて通用しない。だからこそ、期待も大きい。ローソンHMVエンタテイメンとbeatroboの感性という化学反応で、予想もしなかった展開を生みだして欲しいと思う。