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カード型学習プラットフォーム「zuknow(ズノウ)」iOS版登場、ビズリーチが仕掛ける理想の教育のカタチ 【@maskin】


[読了時間: 2分]

 会員制転職サイト「ビズリーチ」等を運営するビズリーチは2014年1月21日、カード型の学習プラットフォーム「zuknow (ズノウ)」のiOS版アプリを正式リリースした。ウェブβ版は2013年11月にスタートしていたが、これを機に正式サービスとして公開する。利用は無料。Android版は2014年3月を予定。

 このアプリは暗記カードのように、記憶したい一連情報をカードのような形でパッケージし、繰り返し学習したりクイズのように出題して記憶度を計測することができるというもの。暗記の王道的手法を、世界にユーザーに向けプラットフォーム化した。

 

 学習コンテンツは、ユーザーなら誰でも作成が可能。他のユーザーと作成した学習帳を共有することができ、すでにα版、β版ユーザーが蓄積したコンテンツが1万ほど利用可能な状態。さらに、「NHKラジオ講座」のような定番コンテンツを「zuknow(ズノウ)」に最適化された形で購入できるマーケットプレース機能も提供されている。

 内容は、テキストだけでなく画像にも対応。端末のカメラや蓄積された画像から簡単にコンテンツを作成できる。iOSに標準搭載されているSiriの読み上げ機能にも対応し、日本・英語のみならず中国語やスペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、韓国語のコンテンツの発音をチェックすることが可能だ。

 カテゴリーは幅広く、語学学習はもちろん、子供向けのものや雑学などさまざま。学びたい学習帳を選択して、カードをペラペラめくって記憶。ある程度、記憶できたと思ったらクイズ形式でチェックというサイクルでどんどん記憶することができる。

 学習帳はすでにあるものを利用&購入するほか、カスタマイズしたり、自分で学習帳を作成することが可能。学んだ学習帳をソーシャルメディアを使って知り合いと共有したり、「いいね」ランキングをチェックすることができるなど、世界中のユーザーと共に学習する楽しさがサービス全体に盛り込まれている。

【リリース時に販売予定の公式コンテンツ】 ※一部抜粋
・『NHK ラジオ講座 基礎英語1(2012) for zuknow』 作成者:株式会社 NHK エデュケーショナル /販売価格:¥400 (税込)
・『NHK ラジオ講座 入門ビジネス英語(2012)for zuknow』 作成者:株式会社 NHK エデュケーショナル /販売価格:¥400 (税込) ・『NHK テレビ講座 おとなの基礎英会話(2012)for zuknow』 作成者:株式会社 NHK エデュケーショナル /販売価格:¥400 (税込) ・『関谷英里子のビジネスパーソンのための英単語帳』 作成者:関谷 英里子 / 販売価格:¥400 (税込)
・『30 分で 200 語!! デイビッド•セインの暗記革命、しりとり ENGLISH』 作成者:デイビッド・セイン / 販売価格:¥300 (税込) ・『TOEIC®テスト対応 最強英単語 NAVI Part1』 作成者:朝日出版社 / 販売価格: ¥100 (税込)
 


仲間と助けあう学習

 ビズリーチ代表取締役社長 南壮一郎 氏は、学生時代に「カナダ」「日本」「アメリカ」と国をまたいだ転校を繰り返し、その度に「仲間に助けられてきた」という。

 「それぞれの国で勉強の仕方が違い、度々苦労してきたのですが、その方法や必要なツールはいつも仲間が教えてくれました。友達が作ったノートや暗記帳を交換したり、貸してもらったり、助けあいながら勉強をしていったことが、このサービスの原風景となっています。

 ところが、現実の学習シーンというと、ノートなどは学習期間が終了したり卒業すれば捨ててしまうのが現実。では、学習の基礎にある暗記という手法の原理原則にフォーカスしてシンプルな学習帳を共有できるようにしたらどうか? ということで2013年8月にスタートしたのが「zuknow(ズノウ)」なんです。

 実際、カード型のシンプルなシステムを展開してみると、意外と色々なコンテンツに適用できることが判明しました。既に市場に流通しているコンテンツを「zuknow(ズノウ)」に適用するだけで、新たな販路が構築できるんです」(南 氏)。
 
 そんな「zuknow(ズノウ)」だが、ビズリーチやビズリーチのアジア版「RegionUP」(リージョンアップ)、「codebreak;」(コードブレイク) など他のサービスとの関係は強く意識せずスタートしたとのこと。ただ、それぞれのサービスが、それぞれの市場に革命をもたらしたように、「zuknow(ズノウ)」もモバイルEdTech市場で確固たる位置付けを確保したい考えだ。

 南氏は「1年で30万、3年で300万」という控え目な目標を立てているが、日本で火がつく以前から北米を中心で活気づいている教育市場からも熱視線を受けることになりそうだ。

 

【関連URL】
・暗記帳の作成・学習・共有 | zuknow(ズノウ)
https://www.zuknow.net
・ビズリーチ、人材業界動向をデータ化 無料のキャリア管理システムを提供へ 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/bizreach_careermg_free.html
・プレミアムモール型ECサイト「LUXA(ルクサ)」がKDDIと資本業務提携、3.3億円調達でスマホの隙間ショッピング体制強化へ 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/luxa_kddi_koif_2013oct.html
・[書評] ともに戦える「仲間」のつくり方【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/bizreach_soichiro_minami_book.html



蛇足:僕はこう思ったッス
25年ほど前、自分で選択式クイズをベースとした学習システムを開発して結構なヒット作となった経験がある。最強の暗記方法であるカード型繰り返し学習と、自動出題システムを一つのプラットフォームとしてパッケージ化した「zuknow(ズノウ)」には無限の可能性があるように思う。

特に刺激的なのは、一連のカードを知識パッケージにして流通できるようにした点。南氏との対話で出てきたのだが「観光地スポット」や「グルメ」など一連の知識の共有にも使用できる。なんと、南氏は毎月10人か15人というペースで増加する社員を覚えるのに「zuknow」を利用しているとのこと。忙しい合間に効率良く記憶できるということを、自ら実践しているのがすごい!


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