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9月27日デモデイ開催、DMM.make AKIBAの新潮流オープンチャレンジ第二弾

「ハードウェアスタートアップ・イズ・ハード」。プロトタイピングや製造の低価格化や効率化によってハードウェアを活用した新規事業への参入障壁は、この10年ほどで驚くほど取り除かれてきましたが、それでも成功させるのは難しいのがIoTを含めたハードウェアスタートアップの現実です。

ウェブやアプリでは考えもしなかったようなことが起こり、在庫を抱えるという悪夢も併発する。そこでモノ系スタートアップを支援すると誕生した「DMM.make AKIBA」が、ハードウェアスタートアップのプロトタイピングやブラッシュアップをサーポートするプログラム「DMM.make AKIBA Open Challenge 2」(以下オープンチャレンジ2)を展開しています。

明日2017年9月26日(火)は、その第二弾プログラムの成果をお披露目するデモデイが開催されます。


オープンチャレンジ2の特徴は、プロトタイピング段階もしくはすでに製品化段階まできているある程度形になってきているハードウェアスタートアップをブラッシュアップするというもの。

すでに入居者からいくつもイグジット事例を出しているDMM.make AKIBAのノウハウはもちろん、ハードウェア系サポーター企業による支援も得られるとのことで、いわゆる投資家目線のアクセラレーター等とは異なる作り手側のプログラムとして注目されています。

■DMM.make AKIBA Open Challenge 2

応 募 期 間 :
2017年3月6日~2017年4月30日
プログラム詳細 : サイトへ

サポーター企業 :
富士通クラウドテクノロジーズ株式会社 / オートデスク株式会社 / 株式会社 サイバーエージェント・クラウドファンディング / and factory 株式会社 / VAIO 株式会社 / ほか (順不同)

今回発表されるのは6社。ロボットから人工知能、トレーニング機器まで幅広い層からスタートアップがプレゼンテーションを行います。

【日時】  2017年9月26日(火) 14:30~ (開場 14:00)
【会場】DMM.make AKIBA 東京都千代田区神田練塀町3番地 富士ソフトビル 12F
【参加費】 無料
【参加資格】事前申込者のみ
【こんな人にオススメ】 投資家、VC、事業会社、学校関係者、官公庁、スタートアップなど
【主催】  DMM.make AKIBA

チケットは無料。
http://peatix.com/event/295774/view

以下、6社の情報(記者発表文そのままです)をお伝えします。

プログラム採択企業チーム

テレプレゼンス向けヒューマノイドロボット 「teleporter(テレポーター)」

遠隔の打ち合わせでも、その場にその人がいるかのよう な会話体験ができるヒューマノイドロボットです。利用 する本人の顔を 3D スキャンしロボットの顔を 3D プリン トで出力、HMD を装着することでロボットの視線や首の角 度を操作し、双方向で自然な会話を体験することが可能 です。また搭載されたセンサーによって人の動作を感知 し、あらかじめ設定した自動応答を返すことができます。

[団体名] teleporter(代表:石井孝佳 氏)
[Web] http://teleporter.jp/

人工知能を活用した DIY 投資「Smart Trade(スマートトレード)」

人工知能を活用した株式投資アルゴリズムのプラットフ ォームサービスです。株式投資のシステムトレード開発 環境を基本無料で提供、エンジニアは独自のアルゴリズ ムを開発することができます。また、開発したアルゴリ ズム群を人工知能で最適化し新たなアルゴリズムの生成 が可能です。個人投資家は専用のスマートフォンアプリ から好みの投資アルゴリズムを活用して株式投資を行う ことができます。

[団体名] Smart Trade(代表:内田友幸 氏)
[Web] https://smarttrade.co.jp/

スマート電動歯ブラシ「歯っぴ~」

目に見えない歯の汚れを可視化して、日常の歯磨きの「効 率性」を向上させるスマート電動歯ブラシです。歯ブラ シの先端にカメラを搭載し、QLF 法を用いて歯垢を可視 化します。撮影した映像は連携するスマートフォンに表 示され、歯の汚れをリアルタイムに確認できます。今後 歯の状態を記録し、最寄りの歯科受診を促すことや、稼 働状況から高齢者の安否確認として利用することが可能 です。

[団体名] 歯っぴ~(代表:小山昭則 氏)

木製の 3D 地図生成サービス「はだちず」

GIS(地理情報システム)を利用してオリジナルの木製 3D 地図を生成するサービスです。指定したエリアを、等 高線を強調した高低差がわかりやすい立体地図にして出 力することができます。またオープンデータマップと連 携し独自のマッピングをすることでオリジナリティのあ る地図を作ることができ、さらに Google マイマップを 通して友人や家族に共有することも可能です。教育機関 での地理教材として、またご家庭での遊具として利用可 能な、パズル形式での出力にも対応しています。

[団体名] LosCaracoles(代表:黒川正章 氏)
[Web] https://clokawa.wixsite.com/loscaracoles

VR のセンサーや周辺機器開発向け 「HMD 専用拡張アタッチメント」

HTC Vive、Oculus Rift、GEAR VR、DayDream に取り付 け可能な HMD 専用拡張アタッチメントです。3 ヶ所のマ ウントにポジショントラッカーやステレオカメラ、バ ッテリー、クーリングファンといった周辺機器を接続 することで、VR 体験の快適性の向上ができます。また ブレスモジュールを使い、息をふきかけることで操作 するなどの独自の VR コンテンツの開発が可能です。

[団体名] 株式会社 輝輝技研(代表:櫻井潤 氏)
[Web] http://www.kikiy.co.jp

IoT×AI によるヘルスフィットネス プラットフォーム「Trac(トラック)」

個人の年齢や環境にあわせ最適なヘルスフィットネスの ゴール設定と、その実現に向けたプロセスを数値化し管 理できるプラットフォームです。センサーを用いてユー ザーの身体状況を計測し蓄積、さらに数値化した各領域 のエキスパートのナレッジを元に AI による解析を加え、 これまで困難であった個々にあわせた身体改善のフィー ドバッグを実現します。 今後、アスリートに向けたパフォーマンスを最大化する 「LiveTrac」、身体機能の維持改善を総合的にサポートす る「LifeTrac」、産業領域でのモニタリングソリューショ ン「IndusTrac」、臨床医療研究向けに特化した「MedTrac」 を展開します。

[団体名] primesap 株式会社(代表:木村岳 氏)
[Web] http://www.primesap.com/trac.html

スマート・パーソナルトレーニング器具 「iGym(アイ・ジム)」

個人の筋力量から継続的なレジスタンストレーニング (筋トレ)を促進するコンパクトなスマート・パーソナ ルトレーニング器具です。センサーにより筋力データを 取得し、それをもとに油圧抵抗負荷を採用した器具で 個々の状態にあわせた安全性の高いトレーニングが可能 です。全身用、膝関節用(特許取得済)、足関節用の 3 種 類があり、高齢者の筋力低下の予防・改善としても利用 できます。

[団体名] iGym(代表:稲葉智彦 氏)
[Web] https://www.apt-lab.com/

【関連URL】
・DMM.make AKIBA Open Challenge
https://akiba.dmm-make.com/form/openchallenge/
・IoTスタートアップの巣、DMM.make AKIBAの変容とチャレンジ
http://techwave.jp/archives/dmm-make-akiba-open-challenge01.html

蛇足:僕はこう思ったッス
スタートアップシーンはこれまでの10年間にあったスマホ成長のC(消費者向けサービス)だけのフェーズから、大企業や既存産業を巻き込んだ質実強化のためのオープンイノベーション型という新潮流によって新たな、いや近年なかった日本主導の機運に包まれているように思う。とはいえオープンにノベーションは、スタートアップ側や投資家側が呼びかけるものしかない状況であまり成果らしい成果が出ていない一方、DMM.make AKIBAはスタートアップと大企業、IT系スタートアップとは関係なさそうなエスタブリッシュな産業自らが持ち込むような流れを得ており、オープンチャレンジはその中核を成すべく生まれた取り組みのように思う。
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