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遺伝子検査キット販売事業を展開するジェネシスヘルスケア社は2017年8月21日、楽天を引受先とする約14億円の第三者割当増資を実施したと発表しました。これを機に、楽天 代表取締役会長兼社長 三木谷浩史 氏がジェネシスヘルスケアの社外取締役として就任し、事業拡大および遺伝子分野の啓蒙活動などに注力する考えです。
ジェネシスヘルスケアは2004年3月1日創業。遺伝子解析および共同研究を通じて、国内最大規模と思われる52万人分の遺伝情報データベース(2017年8月時点 アジア地域含む)を保有しています。今後、2020年には100万人分のデータベースにまで到達させることを目標に事業拡大を進めるつつ、遺伝子解析分野の研究開発や人材育成も強化充当する考えです。
ジェネシスヘルスケアは創業以来一環して遺伝子解析領域にフォーカスしており、遺伝子解析サービスにより個人の遺伝情報から潜在的な体質や疾病リスクについての情報を得られるようにするだけでなく、製薬や化粧品などの企業や全国200以上の医療機関に対して遺伝子に関するサービスや支援事業や、災害・事故・事件等に巻き込まれた時の身元確認などに活用できるDNA保存サービス「DNA Banking サービス」なども展開しています。
2009年年度時点での国内マーケットシェアは約7割。昨今の遺伝子解析コストの低下にともない、参入企業も増えつつあることから、事業を加速しようとする考えがうかがえます。
【関連URL】
・遺伝子検査キット販売のパイオニア、ジェネシスヘルスケアが楽天を引受先とする約14億円の第三者割当増資を実施
http://www.genesis-healthcare.jp/information/20170821.html
蛇足:僕はこう思ったッス
ジーンクエストのように(「ジーンクエスト高橋祥子 氏が語る「バイオテックの今」 #NCC2017TK」)はっきりと遺伝子情報を医薬品開発などに活用するといった主張は表にでてきてないが、おそらく同じDNAデータベース獲得による研究優位性を競っていると考えられる。楽天についてはいわゆるIT領域ではなく、あらゆる産業においてIT活用のレバレッジが効くシーンへの投資を加速させている状態。バイオテックは間違いなく爆発的勢いで急成長する。そこで各社がどういうポジション争いをするのかが注目される。