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米国に籍を置きクラウド型データインテグレーション事業を展開するHapyrus, Inc.(ハピルス、ファウンダー藤川幸一 氏)は日本時間の2014年1月9日、社名をFlyData,Inc.に変更すると発表した。これに伴い、日本法人 FlyData株式会社 も設立して、日本への本格進出を果たす。
「Hapyrus」は、IPA未踏ソフトウェア創造事業でプロジェクトが採択された経験を持つ藤川幸一 氏が2011年3月に設立した企業で、ビッグデータの活用を支援するクラウド型ソリューションを展開する。
まずは「クラウド上にデータがない」課題を解決すべく、サイト上やアプリのデータを、分析データウェアハウスサービスである「Amazon Redshift」に転送するサービス「FlyData」のエンタープライズ版を2013年2月より提供。
2013年6月に「FlyData for Amazon Redshift」として正式リリース以降、BrightRoll UPWORTHY Datalotなどのメディア・アド系企業を筆頭にTOKYO OTAKU MODEなどでも採用。6か月で40社の顧客を獲得。売上ベースで毎月40%以上の成長と遂げている。
新サービスと日本参入の狙い
同日発表された「FlyData Sync」は、既存のRDBMSとAmazon Redshiftのデータをリアルタイムに統合するサービス。これまでの「FlyData for Amazon Redshift」は、ログデータの転送をするサービスだが、企業内の重要なデータはデータベース内にあり、それらの横断的処理を実現するサービスとしてリリースしたという。
当初対応するRDBMSはMySQLで、順次PostgreSQLやOracle、Microsoft SQL Serverなどに対応していく考え。
このタイミングでの日本市場参入は、競合等の参入を牽制する意図も少なからずありそうだが、最大の要因はコアメンバーの採用となるとのこと。ゲームやアドテクなどの業界でのビッグデータの需要拡大や、多様な業界業種におけるクラウドコンピューティングの普及に対応すべく。当初は4~5名のスタッフで営業やマーケティング、サポートに当たる。
FlyDataは、すでに160万ドルの資金調達を日米の投資家から実施(第一回目の資金調達は2012年9月、「アクセラレータプログラム」に採択された米500 Startups、アーキタイプ、サイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)、個人投資家らから総額68万ドルを調達。第二回目は、2013年6月で、個人投資家およびCAVからの再投資、新規でニッセイ・キャピタル、漆原茂 氏、米投資家のBill Lohse 氏から、総額92万5000ドルの資金調達を果たしている)しているほか、500 Startups 等コミュニティの力を借りつつ、月40%の成長を維持していきたい考えだ。
【関連URL】
・FlyData,Inc.
http://flydata.com/ja/
・日本人起業家が仕掛ける米Hapyrus(ハピルス)、Pinterest初期投資家など日米の著名投資家から92万5000ドルを調達 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/hapyrus_fundraising_925thousand.html
・「大量データ処理なら任せて」日本人技術者、世界へ挑戦【湯川】
http://techwave.jp/archives/51696304.html
500 Startups出身で最近EXITした企業といえば楽天に買収されたVikiを思い浮かべられるが、特定の領域で強みを持つFlyDataも今後の動向から目がはなせなくなりそうだ。