サイトアイコン TechWave(テックウェーブ)

CDを超える音質の通話アプリ「SkyPhone」に企業版登場、オンプレにも対応

音質の高さでじわじわと利用者を増やし、遂に100万ダウンロードを突破した通話アプリ「SkyPhone」が、企業向けサービス「LCPhone」の展開を開始しました。クラウドからオンプレミスまで、さまざまな利用形態でP2Pでセキュアな通話網を構築できるとのことです。

「SkyPhone」は、リモートデスクトップ技術でマイクロソフトからMVPを度々受賞している金子雄一氏率いるクアッドシステム社のプロダクト。通信や音声処理の技術を使い、P2Pで暗号化された高品質通話ができるシステムとして注目を集めました(参考「VoLTEを凌ぐ高音質? 「SkyPhone」はささやきもクリアに聞こえる無料通話アプリ 【@maskin】」)。

今回の企業版「LCPhone」は、クアッドシステム社の基板技術を使い、オーエスエスブロードネット社が提供をするという共同事業モデル。「共通クラウド」「専用クラウド(国内リージョン)」はもちろん、「オンプレミス」や「閉域網SIM」などさまざまな企業ニーズに対応できるとのことです。

共通クラウドでの提供の場合、利用料は1番号につき月額100円(税抜)で、最低利用数は30番号から。初月は無料になるとのことです。クラウド上に専用のVMS(ヴァーチャルマシン)を作成して専用クラウドとして運用する場合は、初期費用として1万9800円かかるとのこと。オンプレミスなどは別途見積もりが必要になるとのことです。

IP電話なので、Wi-Fi網であれば無料で通話が可能。携帯通信網を使用した場合でも、パケット量の目安は1分で0.36MBとなり、45時間話し続けても1GB分にはならない計算です。また、端末間での直接通信(P2P)かつ暗号化されているため、通話内容はセキュアな状態で伝送される仕組みということで、会社内の内線電話のリプレース候補として十分検討できる内容です。

クアッドシステム代表取締役社長 金子雄一 氏は「すでに企業内で同時に5000接続の運用実績がありますが、サーバーを増やせば上限なく拡大可能です。クラウドはもちろん、オンプレの場合でも既存の電話網(SIPサーバー、PBXなど)と比較しても大幅にリーズナブルになるはずです」と話します。

現在「LCPhone」対応のアプリはAndroid版が提供されており、iOS版も2017年10月下旬にも提供される予定。現在のところ「LCPhone」同士でしか通話はできないが、将来一般の固定電話や携帯電話、IP電話との接続、「SkyPhone」利用者との通話、会議室機能などを2018年春以降に有料オプションとして提供予定ということです。

【関連URL】
・LCPhone
http://lcphonejp.wixsite.com/mysite
・SkyPhone シンプル・簡単操作の無料通話アプリ
http://www.skyphone.jp/ja/

蛇足:僕はこう思ったッス
 「もはや電話の時代じゃない」などといわれているが、それでも通話の価値は残り続けている。テレワークなど働き方の多様性が拡大するにつれ、音声通話は使用スタイルを変えながら価値を高めることになるのだろう。特に規模が大きな企業の場合、フリーの集まりのようにチャットでOKというわけにはいかなくなる。ちなみに、では数万・数十万規模の企業で使えるか?というと、そもそもSkyPhoneの月間アクティブユーザーが10万人程度ということで、数万・数十万人規模の企業でも問題なさそう。
モバイルバージョンを終了