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スノーデン氏も推奨するセキュアなチャット「Signal」、PC版が登場

日本といえばLINEですが、中国や欧米などの地域で一定数の利用者がいるチャット・コミュニケーションアプリがあります。その名も「Signal」。テキストチャットはもちろん、音声や写真、文書などさまざまなファイルを送信したり、音声・ビデオのコミュニケーションをすることが可能です。その最大の特徴はセキュアであること。やりとりは暗号化され、第三者に盗み見することができない、というのが売りなんです

「Signal」の秘匿性を決定づけたのは、元アメリカ国家安全保障局 (NSA) および中央情報局 (CIA) の元局員で、NSAによる個人情報収集の事実を暴露し、ロシアに亡命したエドワード・スノーデン氏のこの発言。

盗聴等を恐れ所在地すら明らかにしないスノーデン氏が選んだチャットツールとして注目を集めた「Signal」は、見た目自体は一般的なチャットアプリと変わりませんが、高度な暗号化手段を使用しており、コミュニケーションを安全に保つ特徴を持ちます。ソースコードはオープンソースとして公開されており、誰でもその機能が実現できているか監視することができるため、安全性が高いといわれています。

消えるメッセージ:一定期間経過するとメッセージや添付ファイルなどやりとりした情報は完全に消去される機能

「Signal」はIDやパスワードの概念はなく、ログインも不要です。その代わりに使用している携帯電話番号をキーにサービスを使用することができるようになっています。

PC版はWin/Mac/Linuxに対応

PC版は以下の3OSに対応します。これまでスマートフォンやタブレットでしか利用できなかったため文字入力に限界がありましたが、これでキーボードなどからスピーディに入力することができるようになります。なお、PC版はモバイルアプリのユーザーアカウントを紐付けて利用する形になります。暗号化などの秘匿性技術はそのまま、安全なコミュニケーション環境を実現することができます。

・Windows 64-bit: 7, 8, 8.1 および 10
・MacOS 10.9 以上
・Linux ディストリビューション: APTパッケージ

チャットアプリの情報漏洩は日本でもしばしばニュースになっています。他人ののぞき見が気になる人は、使ってみてはいかがでしょうか。

【関連URL】
・Standalone Signal Desktop
https://signal.org/blog/standalone-signal-desktop/

蛇足:僕はこう思ったッス
 日本は諸外国と比較すると一般レベルのセキュリティやプライバシーの意識が低いと言われている。自分の氏名が公になることを気にする変な傾向がある割に、自分の行動がクラウドに記録され続けているという事実があってもピンと来ていない。これは個人のみならず企業にも言えることだ。スノーデン氏は無防備な日本を強い口調で懸念している。個人的にも、ダダ漏れ状態の情報意識・人権感覚には危機感を感じているっす。
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