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スマートフォンの普及期にアプリビジネスの騎手として注目を浴びたプリクラアプリ。有名なところでは2011年にリリースされた「Snapeee」と「DECOPIC」があります。双方とも日本のカワイイ文化をアジアに拡大するという目論見のもと多くのユーザーを獲得していましたが、遂にその節目を迎える時がきました。
DECOPICは、Yahoo!JAPANが2012年9月に開発運営元のコミュニティファクトリーを買収する形で吸収しています(ヤフー・ジャパンがDECOPICのコミュニティファクトリーを推定10億円で買収【湯川】)。そのYahoo!JAPANは2017年5月12日、DECOPICのAndroid版アプリを同年8月7日終了する予定だと発表しました。なおiOS版は3月31日に終了しているとのことです。
「DECOPIC」は、アジア圏全体にユーザーがおり一時は2800万人の利用者がいると発表していましたが、現時点ではストア/マーケットで上位にランクインすることもなくなっていたようです。
カメラアプリの明と暗
プリクラ型アプリ「Snapeee」を2011年5月にリリースしていたマインドパレットは、当時数少ない日本発アプリながら海外でじわじわダウンロード数を増やし、日本のアプリスタートアップブームの火付け役となりました。ユーザーのほとんどがアジア圏で、台湾・香港・タイ・中国・シンガポールを筆頭とした8つの国でストアの無料ダウンロードで1位を獲得するなどブームを巻き起こしていましたが、2016年5月一杯で会社を清算しています。
冒頭で述べたように2つのカメラアプリは日本のカワイイを武器に世界で成長しようとしていました。しかし、SnapeeeがSNSに転向したように(「Snapeee」がリニューアル、写真加工アプリからSNSへ 【増田 @maskin】)、写真をデコレーションするだけの機能だけでは企業を牽引するに至らなかった可能性があります。
現在世界におけるカメラアプリの主流は、Instagram系やSNOW、Google Photos/Snapseedあたり。日本ではそれらに加えLINE Camera/B612あたりになっていますが、FacebookにしてもGoogleにしてもソーシャルメディアがプラットフォームの一機能としてカメラを重視するようになっており、アプリ自体もグローバルメジャーは数少なく機能毎に分散化されている状態です。
「DECOPIC」も「Snapeee」も終了が発表されると多くのユーザーから惜む声が広がりました。コミュニティとして愛される価値を提供していったのだと思いますが、成否を分けたのはどこだったのでしょうか。少なくともグローバルスマホ市場の変容に伴う新たな潮流が存在するのは間違いなさそうです。
【関連URL】
・2017年9月末日までに提供を終了するアプリ/サービスについて
https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2017/05/12a/