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VRソフトウェア開発のディヴァースが凸版印刷と資本業務提携、ソリューション開発へ

VRの世界が少しずつ社会に拡大しつつあります。実用的に使える3DVR総合ソフトウェアの創出を目指すDVERSE(ディヴァース)は(参考:「「VRのアドビになる」DVERSE 沼倉正吾 氏が描くメタバース没入建築ツールの可能性 【@maskin】」)本日2017年7月10日、凸版印刷と資本業務提携を発表しました。

同社が開発するVRビューワーソフトウェア「SYMMETRY alpha」をベースとした新たなVRソリューションサービスを共同で開発することを表明しました。

今回の資金調達は、DVERSE Inc. (米国デラウェア州)が、凸版印刷を引受先としたConvertible Equity(CE 型新株予約権)を行使するもので、これにより総額100万USドル(約1億1,000万円)を調達しています。

VR空間内で実寸コミュニケーションを実現

今回の業務提携の舞台となる3DVRビューワー「SYMMETRY alpha」は、3DCADのデータを簡単にVR空間内に再現。HMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ )を着用してその空間に入ることで、実寸サイズでブラウズできるだけでなく、空間内にメモを残したり、他の参加者とコミュニケーションをすることを可能にするものです。

(参考「3DモデルをVRに再現するビューワー「SYMMETRY ALPHA」の登場間近 スタートアップのDVERSE社 @maskin #vr」

ここに凸版印刷のノウハウや技術を融合することで、建築など多様な業務に使用される3DCADデータにおいて、関係者やクライアントとデータ共有や合意形成を円滑にする狙いです。

「SYMMETRY alpha」は全世界で3000万人のユーザーがいる3Dモデリングソフト「SketchUp(スケッチアップ) 」に対応しており、建築以外でも各種デザイン、教育分野でも応用が可能です。

凸版印刷は、「印刷テクノロジー」をベースに実用的なソリューションを多数展開しており、VR分野では文化財を高品質で保存するプロジェクト「トッパンVR」を展開し注目を浴びています。

【関連URL】
・SYMMETRYオフィシャルサイト
http://www.symmetryvr.com/
・DVERSE Inc.(ディヴァース・インク)
http://dverse.me/

蛇足:僕はこう思ったッス
 SYMMETRYは複数のソフトウェアから構成されるVR制作系総合ソフトウェアで、今回の提携は今後リリースが予定される制作系ソフトウェアとのコラボと思っていたのだけど、ビューワーとのコラボとのことでちょっと意外だった。しかしながら、ビューワーとはいえ、膨大に公開されているCADデータをVR空間で活用するということ自体は、むしろ当面のVR活用ニーズを満たすものになっているように思う。さらに、VR制作系ソフトとしてみたとき、建築設計レベルのデータは逆にSketchUp等で精密に構築できるわけなので、リアルデータのVR閲覧という文脈ではむしろこっちで十分だといえる。ということは、SYMMETRYは、この文脈を超越したところで勝負を仕掛けてくることが容易に考えられる。
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