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2018年5月16日に創業したばかりの「スペースエンジン」社がポップアップ・ストアのマッチングプラットフォームでリテール領域に切り込もうとしている。7月3日にECプラットフォーム「STORES.jp」が同種のサービスを発表しており、真っ向から対立する構図だ。
ポップアップ・ストアとは、店舗の軒先や空きスペースなどに突如出店し、一定期間営業し消えてしまう業態のこと。記事の見出しに書いた通り日本語では「すきま出店」という表現の方がわかりやすい。
スペースエンジンは、扱うスペースを「インストア=既にビジネスが行われているスペース」に限定し相乗り型のポップアップ・ストアに絞ることで、1日あたりの出店コストを同株のマッチングプラットフォームの5分の1に削減。ECサービスなどで自社商品を独自販売しているようなプライベートストアでも店舗での営業を可能にしようとしている。
販売員の提供も
こうした店舗への出店での大きな課題となるのが、販売員などの人材の問題だ。いくらスペースがあっても想定数を売り切れる売り子の都合が悪い、それに代替される人を雇うことができないという問題だ。
そこでスペースエンジンは、売り上げの20%の手数料で販売員を派遣するサービスも提供する。
「そもそも、店を持つということは賃貸契約などの負担があり小規模事業者ではハードルが高いものです。しかし、相乗りする形であれば、少ない費用で店舗や商業施設、オフィスビルなどさまざまなスペースで営業行為を行うことができます。
現在実施している事前登録キャンペーンでまずは1000人のコアユーザー獲得を目指しています。提供できるスペースは、まずは東京、福岡、大阪で1000スペースの確保を目標にしており、スマホから検索&申し込みするだけで、依頼主が現地に行かなくてもポップアップ・ストアでの営業が完結します」(スペースエンジン 代表取締役社長 野口寛士氏)
なぜ、ポップアップ・ストア(実店舗)か
スペースエンジンを創業した野口寛士氏は、前職(名刺交換サービスCofame)の共同創業者として米カリフォルニア州マウンテンビューに在住。いわゆるシリコンバレーの一旦で、その地域に展開される「Google、Amazon、Uber eatsなどの大きな会社がこぞって実店舗(orポップアップショップ)でのプロモーションをおこなってたのを目の当たりにし、そこから今実店舗に注目が集まっていることに気が付きました」という。
しかし、ECと異なり実店舗展開は敷居が高い。そこでECと同じように、簡単に店舗展開できるサービスとしてスペースエンジンの創業を決めたという。
「例えば福岡のECショップが、実世界のイベントに合わせて渋谷、原宿、大阪で2週間実店舗をオープンできるようになる」(野口氏)。
スペースエンジンは2018年5月に創業後、翌月6月には谷井等氏(元シナジーマーケティング代表取締役)、迫中智信氏(サウンドプラン代表取締役)といった個人投資家から資金調達をおこなっている。
【関連URL】
・[公式] スペースエンジン
蛇足:僕はこう思ったッス