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新サービス「Twilio Studio」公開、ドラッグ&ドロップで電話やチャット応対の流れを構築可能に #signalconf

電話やチャットといったコミュニケーションを様々なシステムに組み込むことができるサービスを展開する米Twilioは2017年9月19日、グラフィカルに誰でも応対システムを構築できる新サービス「Twilio Studio」を発表しました。

コミュニケーションの流れを統合

「Twilio」は、電話・SMS・ビデオコールといったコミュニケーションプラットフォームを、外部サービスなどから利用できる形である「API(Application Programming Interface)」形式で提供する企業。

例えば、アプリから電話によるユーザー認証を行いたい時など、TwilioのAPIからユーザーに電話をかけて認証コードを伝えるような一連の手続きを自動化することができるものです。2017年5月にはSNSメッセンジャーと連携できる機能も公開しています(参考「Twilioが複数SNSメッセンジャーを統合するAPI「Channels」を公開」)。

多様なコミュニケーション手段をアプリやウェブサービスなどと統合できるメリットはあるものの、ワークフローの構築はプログラマーに一存する必要があり、細かな修正や全体像の把握などをしにくい側面もありました。

視覚的なワークフロー構築手段

今回発表された「Twilio Studio」は、電話のコールや音声通知、自動音声応答(IVR)、チャットなどの動作をオブジェクトをドラッグ・アンド・ドロップするだけで構築できるというものです。これにより、コーディングをすることなくコミュニケーション・ワークフローを構築できるだけでなく、視覚的にワークフローの全体像を確認できるようになります。

例えば、「初期状態(Initial Status)」のボックスには「電話を受ける(Incoming Call)」・「メッセージを受けた(Incoming Message)」といった入り口が用意されており、電話を受けたなら次の処理はこれ、という形で次の動作を線で結んでいく形で構築することができます。

電話を受けたらメニュー案内が音声で流れる、よくある自動応答システムを作るには「電話を受ける(Incomming Call)」からメッセージ内容を入力したボックスに線を結び、それ以降の処理もボックスを結んでいくだけと非常にシンプルで、他のスタッフが見ても一目でワークフローが理解できるメリットがあります。

「Twilio Studio」は現在プレビュー版として提供を開始しており、料金については現在検討中とのことです。

詳細発表会が9月25日に開催

今回の発表は、Twilioが定期的に世界各国で開催しているカンファレンスの一環「SIGNAL London 2017」にて行われました。日本国内でTwilioの事業展開を行っているKDDIウェブコミュニケーションズは2017年9月25日(月)、東京都内でこのカンファレンスの報告イベントを実施する予定です。

日時 2017年9月25日(月)16:00〜18:00
場所 東京都渋谷区道玄坂2丁目6-17 渋東シネタワー 13階 AP渋谷道玄坂渋東シネタワー ABルーム
申込URL https://twiliomeetup.doorkeeper.jp/events/64583
参加 無料
定員 60名

【関連URL】
・Twilio Studio
https://www.twilio.com/studio
・クラウド電話APIサービス「Twilio」
https://twilio.kddi-web.com/
・電話やボット、SMS、ビデオなどのコミュニケーションワークフローを簡単に構築する「Twilio Studio」発表
https://www.kddi-webcommunications.co.jp/news/press/20170919.html

蛇足:僕はこう思ったッス
 いわゆるコールセンター的なサポート体制は、いかに電話と人を用意するかというアナログで労働集約的な大事業になりがちだが、Twilioのサービスは、コミュニケーションのシステムをクラウド上に置き、規模の調整にもフレキシブルに対応できるという革命を起こしている。今年5月のイベントでは、人員配置なども効率化するような機能「TaskRouter」も発表するほか、言語解析サービス「Understand」なども現在はアルファ版ではあるが動き始めている。続々お披露目されるTwilioのサービス群をみていると、いずれ旧態依然としたサポート部隊は無くなり、企業と顧客はより近い存在としてコミュニケーションが行われるようになるのではないかと感じたりもする。
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