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YouTubeがSuperChatに次ぐ新たな収益化策=4.99ドルの定期購読やグッズ販売支援をスタート、登録者10万人以上のチャネルが対象


米YouTubeは現地時間の2018年6月21日、人気のあるクリエイターに対し広告以外の新たな収益化手段の提供を発表しました。

YouTubeは昨年、チャネルのライブ放送中にファンがチャット内で目立つメッセージを購入できるようにする「Super Chat」をスタートしており、この成功を受けクリエーターとファンとの関係構築サービスの拡充に乗り出した形です。

チャンネルメンバーシップ

今回新たに発表された「チャネルメンバーシップ」では、月額4.99ドルの定額購読を申し込むことで、特別なバッジや絵文字、購読メンバー専用の投稿欄やメンバーだけが視聴できるコンテンツへのアクセスが可能になります。

すでに一部のクリエイターにサービスは提供されており、例えばコメディ制作者のMike Falzoneはこれまでの3倍以上の収益を生み出しています。

今後、「チャネルメンバーシップ」は今後数ヶ月で、10万人以上の登録者をもつプログラムに適合したチャネルを対象に拡大する考えです。

オリジナルグッズ販売

今回のもう一つの目玉は、オリジナルグッズの製作販売の「Teespring」と連携した点です。YouTubeクリエイターがデザインした商品をチャネルから直接販売できるようになります。

作れるのは、Tシャツからスマホケースまで20種類以上のアイテムで、米国内で登録者1万人を抱えるチャネルに向けサービスを開始します。今後、さらにサービスパートナーや利用者を拡大する考えです。

こちらもすでに一部のクリエイターが実績を作っています。216万人のチャネル登録者がいるジョシュアスライスぬいぐるみを6万人以上に売り、18日間で100万ドル以上の利益を上げたとのことです。

録画コンテンツをライブ配信できるPremieres

もう一つは「Premieres」というコンテンツアップロード方法です。これは録画されたコンテンツをライブ放送として公開することができるというものです。人気の収益化手段SuperChatはライブ放送を運営するクリエイターだけが利用できましたが、Premieresによって録画配信でのその恩恵も受けられるようになります。(ただ、これは、ライブ配信をがんばっているクリエイターやファンからの反発もあるようです)。

【関連URL】
・[リリース] VidCon 2018: Helping creators earn more money and build stronger communities

蛇足:僕はこう思ったッス
毎月YouTubeにアクセスしているユーザーは90カ国と80言語で19億人を突破。1年に1万ドル以上稼ぐクリエイターの数は35%増え、10万ドル以上稼ぐクリエイター40%増えているとのこと。収益の大半は広告によるものだが、こうしたファンとの連携型収益化プランによって、より安定的で多様な収益獲得が可能になると思われる。ごく一部のクリエイターに限定されているとはいえ、新たな職業としての魅力はさらに増すのかもしれない。

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