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最近のニュースを読んで、思うことを幾つか。
マイクロソフトがエンカルタを打ち切るんだとか。
Microsoftは、百科事典に関連した事業から手を引き、これまで長きに渡って提供してきた「Encarta」の製品提供を打ち切ることを明らかにした。
世界で最高の権威ある百科辞典のエンサイクロペディア・ブリタニカがオンライン百科辞典に苦戦を強いられているという原稿をずいぶん前に書いた記憶がある。確か2000年ごろだったと思う。紙というメディアをベースにした事業が、オンラインの事業の攻撃には勝てないというような話だった。その勝ち組だったはずのエンカルタが今度は負け組に回った。エンカルタの地位を奪ったのは、言うまでもなくウィキペディアだ。
紙からオンラインへ、オンラインからソーシャルメディアへ。
すべてのメディアはメディア大変革期という過渡期の中をこの順序で移行している。ということはテレビ、雑誌、新聞という従来型メディアの目指すべき方向も自明のはずなんだが・・・。聞こえてくるのは、相変わらずの一方通行のビジネスモデル。まあオンラインに主軸を移そうと考えただけでも進歩かもしれないけど、時代は既にその先を行っているんだよなあ。
もう一件は、ドコモの位置情報サービス。
NTTドコモは3月31日より、携帯電話の位置情報と連動したASPサービス「次ナビ(つぎなび)」を観光業やサービス業などに携わる企業、自治体に向けて提供する。次ナビは、位置情報と連動した情報配信機能、システムの運用、利用者行動分析などのサービスをNTTドコモが提供するというもの。 次ナビの対応キャリアは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3社。
モバイルベースのマーケティングプラットフォームを世界に先駆けて構築することで、日本は世界のIT業界をけん引していける。僕は本気でそう考えているし、ぜひがんばってもらいたいと思う。拙著「次世代マーケティングプラットフォーム」の中には、モバイル領域の部分の事例がほとんどないけど、事例は日本の企業がこれからどんどん作っていってくれるんだろう。
それにしてもドコモはこの分野で積極的に仕掛けてきている。イオンと組んでお財布ケータイ機能を活用したマーケティングの仕組みを作ろうとしているみたいだし、自分の趣味嗜好や生活エリアに合わせた情報をタイムリーに配信するiコンシェルジェなるサービスも提供している。まあ本当にコンシェルジェ並みのサービスが可能になるには、まだまだ多くのデータやツールを統合していかないといけないだろうけど、方向性としてはありと思う。モバイル領域でマーケティングプラットフォームを確立することが、次のドコモの成長戦略の核になるような気がする。
この間ケータイをauからソフトバンクに変えたばかりだけど、いろいろなサービスが出始めるのならドコモのケータイも持たないといけなくなるかも、この分野の専門記者としては・・・。時間ができたらドコモを取材してみよう。どの部署のだれに当たればいいのかなあ。
もちろんソフトバンクはもうこの方向に戦略の照準を当てている。ソフトバンクモバイルの幹部の講演資料をみてもそう書いてある。
5.データサービスの将来像
(1)インターネットアクセスはPCからモバイルへ
(2)家電と連携する携帯端末
(3)新しい統合ビジネスモデル6.グローバルプレイヤーを志向するソフトバンク
(1)「最初からグローバルコミュニティーの一員であること」が重要
(2)新型「タイムマシン」としての「中国」を重視
(3)ソフトバンクはサービスレイヤで世界をリード
サービスレイヤとは、モバイル・マーケティング・プラットフォームのことだ。ソフトバンクにも取材を申し込まないといけないなあ。