新聞の生き残り策は電子新聞しかないと考える業界人たち

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TechCrunchによるとマードック氏は新聞業界を救うのは、アマゾンのキンドルのようなタブレット型コンピューターで、これがうまくいかないと新聞というビジネスは消滅すると考えているようだ。

ALEXIS GLICK:うまくいく確信がありますか。

RUPERT MURDOCH:もちろん。

ALEXIS GLICK:なぜでしょうか。

RUPERT MURDOCH:テストマーケットの結果、対価を支払うことが全くフェアであることを、みんなが理解してくれたと思っています。これがうまくいかなければ、新聞ビジネスは終わります。あらゆる新聞が。

 どうして従来型メディアの人たちってみんな同じようなことばかり考えるんだろうか。「このままじゃ事業が成り立たなくなるんだ」と業界の先行きに危機感を持つ人は増えてきた。「分かってないやつらが多すぎる」と嘆く人も増えてきた。で、そうした嘆く人にどうすればいいと思うか聞いてみると「あらゆるコンテンツを電子化しなければならない。それを阻止するやつらがいるから困るんだ」と答える。自分たちが変化を起こそうとしている側であることを主張する。「君と考えは同じなんだ。デジタルメディアにしか未来はないんだ」と主張する。
 すみません、僕はデジタルメディアにも未来はないって思ってるんですけど。

 僕はメディアが、「従来型メディア」から「デジタルメディア」へ進化し、最後は「ソーシャルメディア」に進化するのだろうと考えている。その理由はコラムに書いた通りだが、人々が情報発信が始めたのだからそれを取り込むべきだし、取り込まないとコスト的にも成り立たないと思うからだ。多くの業界人が考えているように、デジタル化すれば解決する、電子新聞に移行すれば再び事業として成立する、ということは絶対にないと思う。その先にまで進まないと本当の再生はない。問題は、メディア業界はその先まで進もうとしていないことだ。

 じゃあその先って具体的にどのような形かと言うと、ツイッターを取り込んだHuffington Postや、BusinessWeekを買収しようとした投資銀行の考えていたようなものが参考になるのだろうと思う。つまり(1)特ダネを取る記者、(2)いろいろな情報を解説する記者、(3)発表文やユーザー発信情報の整理をする編集担当者、の3種類のポストを用意し、報酬もポストごとに決まる。もちろん特ダネを取ってくるような記者は、高額でリクルートすることになるんだろう。最近よく若い記者から将来に向けてのアドバイスを求められるんだけど、(1)か(2)を目指せって話している。新しいメディアへの移行期は3段階で進むって以前書いたけど、この3段階目になると、必ずそれなりの所得を得ることができるようになるだろうから。ただし人数はそれほど多くないだろうけど。(1)も(2)もあまり得意でない記者は、まったく違う分野への転職を目指すしかないと思う。

 割と簡単な論理だと思うんだけど、なかなか自分たちでその方向に進化していくのは難しいのだろうなあ。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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