ローカル広告は、クラウドソーシング、アドマーケットプレースでブレークスルーを

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位置・地図連動型広告の潜在能力を読んで。
 位置、地図連動型広告というのは僕自身非常に興味のある分野で、この記事を興味深く読んだ。感想は、アナリストって優秀だなあということ。アナリストとし て転職できないかなと漠然と思ってたんだけど、こんな頭のよさそうな原稿書けないな、多分。ブログを書き散らしているのが自分にあってるのかも。プロブロ ガーか。食えないプロブロガーか。
 さて妄想はこれくらいにして、幾つか重要なポイントをメモ。

特定地域の情報に対するインターネットユーザーのニーズは非常に大きいということだ。これに応じて、特定の地域に対して自社や店舗を効率的にプロモーションしたいという広告主も多い。(中略) 企業の検索連動型広告への出稿が増え、地域に特化した事業を手掛ける企業はインターネット広告への理解を進めている。広告主は、チラシやタウン情報誌への出稿と同じ感覚でインターネット広告を利用するようになった。その結果、地域に特化した広告を安価に出稿できる位置/地図連動型広告の引き合いが増えているのだ。

 ふむふむ、引き合いは増えているのね。

市場規模は、2008年度時点ではまだ数十億円程度にとどまっている。広告主数は着実に増えているが、同市場の爆発的な拡大にまでは至っていない。

 でも伸び率はたいしたことないのか。何が悪いんだろう。

 市場が拡大しない理由の1つは、位置/地図連動型広告のサービス形態はクリック課金が中心であり、クライアント1社当たりのグロスの広告費が少ないことだ。事業自体の規模も相対的に小さくなってしまう。

 もう1つは広告主の幅が限定されている点だ。CPC(Cost Per Click:クリック単価)やCPA(Cost Per Acquisition:成果・獲得当たりの単価)を重視する企業からの出稿が中心となり、国内の大手企業からは出稿が望みにくい。また個人店舗などの小規模の事業主による出稿も大きく進んでいない。

 インターネット広告で効果を知った広告主がローカル広告にも興味も持ち出したんだけど、ネット広告同様に結果を重視する。結果なんて別にきっちり測定できなくてもいいよ、どばっと金やるよ、というような感じで広告を出稿してくれる大手企業が入ってこないと市場はそれほど拡大しないということか。

 一方で、ロングテールの広告を集めようにも、小さな店舗の店主なんかはネット広告のことなんてまったく知らないし、「位置連動型広告?はあ、なにそれ?」の世界なんで、一軒一軒回って説明していくのはかなりコストがかかるんだけど、もらえるお金は少ない。じゃあ、どうすりゃいいんだ。

 同広告をインターネット中心の展開だけに頼ると、地方企業の出稿を得るのが難しくなる。広告主を増やすには、地方企業の担当者や個人店舗の代表と顔を合わせて出稿を依頼するといった地道な業務が欠かせない。地方企業の出稿増には、まだ時間が必要だ。

 なるほど。恐らく広告業界のベテラン100人に聞き取り調査をすれば100人ともこう答えるだろうね。

 僕はこれまでインターネットがいろんな業界を変革するのを見てきたんだけど、変革は残念ながら業界の中からはほとんど出てこない。今までのやり方の延長線上で物事を見るから。大きな変革は外から起こることが一般的なんだと思う。

 前回の拙著「次世代マーケティングプラットフォーム
」の中核メッセージの1つが「変化は周辺から起こる」なんだけど、講演の中でも同じ主張するんだけど、本も読んだ、講演も聞いたという人から「大手広告主にデジタルサイネージに出稿してもらうにはどうすればいいんでしょうか」という質問が寄せられることがある。

 あれっ全然メッセージが伝わってないじゃん。

 大手広告主なんて、いろいろ広告、マーケティングの手法を研究しているのだから、成果が出始めると勝手に広告を出稿してくれるようになる。だからそんなのは後回しで、先にテクノロジーの力、クラウドソーシングの力を借りてジオメディアを作り、アドマーケットプレースを作るべきなんだと思う。それがインターネットらしい進め方だと思うよ。だって世の中を変えるくらいに大成功しているネットビジネスってみんなそうじゃん。
 世の中を変えるくらいに大成功するネットビジネスは日本では無理だって言う人もいる。そんなシリコンバレー的な進め方じゃなくて、もっと地道に日銭を稼ぎながらやるしかないんだ、って言うんだけど….。まあそういう考え方ももちろん有効だとは思う。両方かもね。

 クラウドソーシング的なジオメディアって、例えばちょっと前に記事を書いたFourSquareみたいな感じとか。ユーザーがお店のファンになって足しげく通ってくるようになると、店長と親しくなるかもしれない。「実はこんなサービスで遊んでるんです。だから頻繁に通ってるんです」って話を聞けば、店長は広告を打ちたいと思うようになる。アメリカではFourSquareの広告って、そんなゲーム性が効果を奏して自然な感じで集まり始めてるだよね。営業マンを回ってるわけじゃないんだ。
 で広告の方もアドマーケットプレース。広告主が自分で出稿するセルフサービス型だ。Googleのadwordsみたいなもの。adwordsだって成果が広く認知されるようになると、大手企業ががんがん出稿している。Googleの営業マンが大手企業を回ったわけじゃない。

 僕がローカル広告に注目するのは、こうしたネットらしいやり方で大変革が起こる可能性があると思うから。営業活動でしか市場拡大の道がないことには、それほど興味がない。

 さあ日本のローカル広告の市場拡大は、ネットらしいやり方で爆発するのか、地道な営業活動で緩やかに拡大するのか。

 どちらの可能性もあるだろう。多分、数年以内に答えは出ると思う。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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