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僕は「すべてのメディアはソーシャルメディアになる、コミュニティになる」って言い続けてるんだけど、そうすると「いや、コミュニティって儲からないんだよ」という反論がコミュニティ運営者から寄せられることがある。「コミュニティを運営したことのないお前に何が分かる」という上から目線があったりするんだけど、僕からすれば、こうした反論が出るということは、この運営者が何のビジョンも持たずに運営していることの証拠だと思う。多分、たまたまコミュニティを始めて、たまたまある程度の規模に成長しただけなんだろう。
特に従来型メディア企業の関係者に、こういうタイプが多い。自分たちの仕事はコンテンツを作ること。サイトを作ること。それをどうマネタイズするのかは、広告代理店の仕事、広告主の仕事で、自分たちの仕事じゃない。そう考えるから、ただ広告枠を提供するだけで、それ以外のことに頭を使おうとはしないのだろう。
少なくともFacebookなどの新興オンラインメディア関係者はそんな風には考えない。コンテンツを作り、それをマネタイズする手法まで、自分たちでいろいろ試行錯誤を続けている。
バナー広告を表示するという今までのやり方がソーシャルメディアの中では効果がないことは、ちょっと考えてみれば当たり前の話だ。
今までのウェブって映画館のようなものだったから、映画上映の前に広告を流せばそれなりに効果があった。でもソーシャルメディアはパーティー会場のようなもの。お酒が入った上に、みんなおしゃべりやダンスに夢中で、だれも正面の舞台の上でスピーチしている人の話なんて聞いちゃいない。そりゃそうだろう。
じゃあ、パーティー会場でどうすればメッセージを流すことができるのか、大音量を流して、おしゃべるを中断させる、という方法がある。ページにアクセスすると大きなスクリーンが開いてテレビコマーシャルのような映像が流れる、という広告手法がそんな感じだ。一度はみんな「あれ、なんだろう」と耳を傾けるかもしれないけど、何度もやると「うるさい!」とやじが飛ぶのが関の山である。
情報を流したければもっと別の方法を考えなければならない。みんなおしゃべりしているだから、そのおしゃべりの中でバケツリレー方式で情報を流すということに、もっと知恵を絞るべきだろう。
そしていい方法を思いついたところが、大きな利益を得ることができる。
先を読める広告代理店は、その方法をいろいろ模索しているようだ。以下はTechCrunch日本語版のインターネット広告の未来: メディアはもはやメッセージではない,人がメッセージなのだ からの引用。
広告代理店たちは企業の便利屋としてこき使われることにうんざりしている。彼らは、メディアにデータを提供して需要側 プラットホーム(demand side platform, DSP)*になることによって、利益率を大きくしたいと望んでいる。たとえばIPGのCadreon部門やVivakiの”audience on demand network”はどちらも、クッキー交換やリターゲティング(re-targeting)データベースなどからの独自データの提供をねらっている。そういう新しいデータを利用して既存のクリエイティブ資産のターゲティングを改善するだけでなく、代理店たちは毎回そのときだけで終わる“なにかすごいキャンペーンアイデアはないかね“タイプのビジネスから卒業したいと願っている。
IPGやVivakiの手法を調べたわけではないので、どんなやり方かはよく分からないが、一部広告代理店はFacebookの暴走を止めることができるのはTwitter+Googleのみの中で書いたようなオンラインのアイデンティティシステムを使って、広告メッセージをバケツリレー情報網の中で伝播させていくことに注力し始めたようだ。