Appleタブレットは普及するのかしないのかという論争が米で勃発

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 まあ別にどっちでもいいんだけど、両方の意見を聞くことで、自分なりの真実が見えてくることもあると思うので。
 論争のきっかけとなったのは、betanewsのJoe Wilcoxさんのブログ
まだ本当にAppleがタブレットを開発しているかどうかも明らかになっていないのに、みんな騒ぎすぎじゃね、という論調で始まり、需要が存在するかどうかも分からないのに売上予測なんか既に出ているのが信じられない、よくてニッチな市場しかないよ、というトーン。その根拠として以下の3つを挙げている。
 1つは、小さいデバイスに対するニーズのほうが大きいということ。2つ目は、ノートパソコンとスマートフォンの間という中途半端な立ち位置にいる、ということ。
3つ目は、ハードウェアのキーボードがないので機能が限定される、ということ。

an Apple tablet — no matter how innovative — faces three distinctive
market challenges: The greater desirability of smaller devices;
overlapping functionality with devices above and below it; and
functionality too limited without a physical keyboard.

 ノートパソコンとスマートフォンがあれば、タブレットなんていらないじゃん、という結論。確かに、僕もMac Book
AirとiPhoneは最強のコンビネーションで、この状態にもう1つデバイスが必要かと言えば、要らないと答えるしかない。(でも根っからのガジェット好きだから、タブレットが出れば買うと思うけどねw)

 これに対し、有力ブロガーのRobert Scobleさんは、
タブレット型デバイスは既にいろいろ存在するし、ニーズはあるじゃん、と反論している。お店の店員なんかもタブレット型デバイスを持っているし、カーナビもいわばタブレット型パソコン。そのほかにもデジタルサイネージなんかもタブレット型パソコンなんだし、需要は既にいろいろ存在するよ、と指摘している。
 でもこれって定義の違いだけの話。Wilcoxさんは、消費者向けのノートパソコンとスマートフォンの中間のデバイスの話をしているのに対し、Scobleさんは、あらゆるタッチスクリーン型のパソコンの話をしている。違う定義で話をしているので、議論はかみあわない。
 ただScobleさんは、Wilcoxさんと同じ定義を使っても、タブレットにニーズはあると主張している。
 テレビを見ているときに、番組表を表示したり、リモコン代わりになったりするかもしれない。雑誌や新聞を読むシチュエーションでは、ノートパソコンよりもタブレットデバイスを使いたいというニーズはある、というのがScobleさんの意見。

 はい、ここまでは、よくある意見の対立。僕の周りでもタブレットって本当に普及するのか、って議論によくなるし、議論の中身はだいたい上のような意見のぶつかり合いだ。

 僕自身は、こうした意見の対立にあまり興味がない。Wilcoxさんのようにタブレットなんて必要ないと思う人もいるだろうし、Scobleさんのように欲しいと思う人もいる。社会が多様化していくなかで、人々のニーズも多様化するのは当然だし、好き嫌いがあって当たり前だと思う。それだけのことだ。

 僕の興味を引いたのは、実はここから。僕は、今までのコンテンツ消費の形と異なるコンテンツ消費の形を、タブレット型デバイスが作り出すことができるのかどうかに興味を持っている。Appleは、いやSteve Jobsは、タブレットで新しいメディア消費の形を提案してくるのだろうか。新しいライフスタイルを提案してくるのかどうか、ということに興味を持っているのだ。

 Scobleさんによると、AppleはLevel26と協議しているという。Level26というのは、推理小説(だと思う)をベースにした新しい形のメディアだ。本を読む一方で、章ごとにビデオがあって、それをウェブで見ることができ、しかもほかの読者と掲示板で意見交換できるというものらしい。小説でもない、映画でもない、掲示板でもない、それらを統合した新しいメディアを目指しているのだという。リンクの先にビデオがあるので、どんなメディアなのか、ぜひ見ていただきたい。

 こうした今までのメディアを超越したメディアが誕生するのかどうか。Steve Jobsは確か今だにディズニーの大株主だと思うけれど、ディズニーはタブレット向けに何か新しいコンテンツを作ってくるのだろうか。

We all are gonna live in Steve Jobs’s tablet world soon.

われわれはもうすぐSteve Jobsのタブレットの世界に住むことになる、とScobleさんは言う。本当にそうなるのかどうか、非常に興味深い。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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